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ノボリリュウ科の図鑑記述につい...  投稿者: konpas 投稿日:2015/02/25(Wed) 19:49 No.2737

いつもお世話になっています。
今回はノボリリュウ科の図鑑記述について教えていただきたく,投稿させていただきました。よろしくお願いします。

原色日本新菌類図鑑によると
クラガタノボリリュウは「子嚢盤は幼児椀形,のち反転して鞍形となるが縁は柄に付着せず全部離生する。・・・裏面は・・・,密に灰色の絨毛を生じる。」と記述されています。
また,「裏面平滑なものにクロアシボソノボリリュウ,アシボソノボリリュウがあり,子嚢盤が平皿形のものにナガエノチャワンタケなどがある。」と記述されています。

質問の一つ目はクラガタノボリリュウについて「・・・のちに反転し鞍形となるが・・・」とは下記画像(H250716)の様な状態でしょうか。


二つ目はナガエノチャワンタケについてです。原色日本新菌類図鑑には「平皿型のものに・・・」と記述されています。
一方,新版北陸のきのこには
「子嚢盤は浅皿状→変形して鞍形となり・・・裏面に軟毛密生」と記述されています。
また,参考にネットの画像を見ると,ナガエノチャワンタケも裏面に毛が密生している画像がほとんどで,子嚢盤が鞍形になっている画像も見受けられます。
ナガエノチャワンタケは鞍形になることがあり,裏面には軟毛が密生している。と理解してよろしいでしょうか。

下記画像(H260904)はナガエノチャワンタケかと思ったのですが,色が子嚢盤が黒褐色に近いので,クラガタノボリリュウなのだろうかと思ったりしていますが,どれも似た様に見えてしまい迷っています。



ご教示よろしくお願い致します。
以下の画像はH260725撮影です。





Re: ノボリリュウ科の図鑑記述に...   nivalis - 2015/02/26(Thu) 22:06 No.2738

こんにちは Konpasさん

本当に迷ってしまいますよね。
実は下のきのこは2006年に採集し、ずっと同定間違いをしていたきのこです。
どっちだと思いますか?


クラガタノボリリュウとナガエノチャワンタケは
毛の状態と胞子を見なければ見分けがつかないんじゃないかと思います。
上の写真はナガエノチャワンタケでした。
クラガタノボリリュウは楕円形の胞子の中に大きな油球が一つあると記述があるのですが
ナガエノチャワンタケは紡錘かかった楕円形の中に大きな油球と1〜2個の小さな油球があるそうです。

当時顕微鏡でチョット覗いてみただけの拙い画像ですが、上のきのこの顕微鏡写真がありました。
当時は照らし合わせもせず、ずっとナガエノチャワンタケじゃないと思い込んでいましたが
どうやらナガエノチャワンタケだったようです。

色や形態だけで判断はできないみたいですよ。




Re: ノボリリュウ科の図鑑記述に...   konpas - 2015/02/27(Fri) 20:54 No.2739

nivalisさん,こんにちは。

なるほどです。ナガエノチャワンタケとクラガタノボリリュウは顕微鏡による観察をしないと難しいのですね。
ナガエノチャワンタケも鞍形になることが分かり,おかげさまで疑問が解けました。
いつもいつも丁寧なご教示ありがとうございます。

顕微鏡写真ってきれいに撮れるものですね。
当地はきのこシーズンにはまだ早いですが,今年もいろいろなきのこと出会え,覚えるのが楽しみです。





キノコの名前を教えて下さい。  投稿者: 張替宣男 投稿日:2015/02/23(Mon) 15:38 No.2734   HomePage

こんにちわ。
アカエゾマツ林で9月中旬〜下旬ごろ発生。
2枚しか写真ありませんのでよろしくお願いします。





Re: キノコの名前を教えて下さい...   nivalis - 2015/02/24(Tue) 13:39 No.2735

こんにちは 張替さん

おそらく図鑑類を見て、図鑑に見当たらなかったきのこだと思うのですが
残念ながら投稿された画像からは詳細部分が見て取れず
傘鱗片があることはわかりますが鱗片の状況が今ひとつ明瞭ではありません。
ヒダの色はどうだったのか
柄は平滑なのかササクレがあるのかなどなど、どうだったのでしょうか?
申し訳ありませんが、図鑑に見当たらなかったきのこなら、
なおさらに情報提供しなければ、「わからない」としか言い様がありません。
(そのきのこの詳細な情報提供を頂いても、「わからない」場合も多分にありますが・・・)

ただ、パッと見の感じはハラタケ属のキノコかな?という気はします。




Re: キノコの名前を教えて下さい...   張替宣男 - 2015/02/25(Wed) 06:14 No.2736   HomePage

nivalis 様 有難うございます。今年の秋にこのキノコにお目にかかれたら、色々な角度から写真を撮るつもりです。





ヤマドリタケモドキとススケイグ...  投稿者: はなちゃん 投稿日:2015/02/11(Wed) 21:33 No.2717

みなさま初めまして、はなちゃんと申します。
最近疑問に思うことがあるのですが質問させていただきます。
ヤマドリタケモドキ:Boletus reticulatusとススケイグチ:Boletus aureus なのですが海外の画像を見ても
肉眼での違いがさっぱりわかりません。この2種を肉眼で判別することは出来るのでしょうか?また味の違いはあるのでしょうか?私がいつも採取している画像のきのこ(すべて同じ場所で採取しており同種と思われます、味はナッツのような味で美味しいです)はヤマドリタケモドキかススケイグチどちらなのでしょうか?ご迷惑おかけしますがご意見いただければ幸いです。





Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   nivalis - 2015/02/12(Thu) 00:45 No.2718

はじめまして はなちゃん(さん)

ヤマドリタケモドキとススケイグチの比較の前に
私は、これがススケイグチだという子実体を見たことがないので何とも言えないのですが、
数年前いろいろな場所からヤマドリタケ属を集めDNAを調べていた人がいました。
どの程度集めたのか定かではありませんがススケイグチBoletus aureus
は見つからなかったという報告を受けています(きっと日本にもあると思いますが)。

種山さんのサイトのページ(キノコギャラリー標本写真ギャラリー page12)
http://boletus.sakura.ne.jp/specimen/specimen12.html
上から2段目の3枚のヤマドリタケモドキ(広義)をご覧になってみてください。
はなちゃん(さん)が投稿された2枚の写真はいずれも広義のヤマドリタケモドキではないでしょうか。

ススケイグチは川村図鑑および日本菌類誌に掲載されていますが、
ススケヤマドリタケのことだったのではないかと聞いたことがあります。
B.aureusが見つかれば和名はススケイグチだとは思いますが
本当のB.aureusとは一体どんなきのこなのでしょうね。

資料がありますので
読みづらいとは思いますが、川村博士がススケイグチとした記述と図をご覧ください。





Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/12(Thu) 18:59 No.2719

nivalis様
早速のご解答ありがとうございます。
ヤマドリタケモドキのDNA解析の話は大変参考になります。そのときはススケイグチは無かったのですね。
私の写真はヤマドリタケモドキということですが、種山様のホームページを見ると広義のヤマドリタケモドキということで傘の色は濃いものから薄いものまで変異が大きいのですね。
また川村博士の記述のナメクジに噛まれたところが淡紅色の肉が現れるといった記述が気になりました。
今回は大変貴重な情報を頂きまして本当にありがとうございました。
そしてB.aureusはいったいどんなきのこなのでしょうか???




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/12(Thu) 19:24 No.2720

B.aureus
http://www.first-nature.com/fungi/boletus-aereus.php
によると、菅孔を傷つけると直ぐには変色しないが、時間がたつとワイン色になる事がBoletus reticulatusと異なるようです。
(ネット翻訳に頼りました)




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/12(Thu) 19:28 No.2721

すいません正しくはB.aureusではなくB.aereusでした。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   nivalis - 2015/02/13(Fri) 09:08 No.2722

>記述のナメクジに噛まれたところが淡紅色の肉が現れるといった記述が気になりました。

下の写真は、8年前のもので右側のヤマドリタケ属spは傘色がススケヤマドリタケのように濃色で
傘に粘性があります。
ススケヤマドリタケと比較するために並べたものですが
いずれの傘の断面の表皮下はワイン色〜淡紅色になっています。
ナメクジではありませんが、断面の写真でも淡紅色は確認できるのではないでしょうか。



>管孔を傷つけると直ぐには変色しないが、時間がたつとワイン色になる事がBoletus reticulatusと異なる

なるほど〜、そうでしたか。お教えいただきありがとうございますm(_ _)m。
今度傘色の濃いヤマドリタケモドキを見つけたら、試してみようと思います。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/13(Fri) 19:02 No.2723

nivalis様
B.aereusの記述をさらに読んでみると、傘直下の肉が白色もしくはまれにワイン色との記載がありました。
右の画像は管孔も変色していますしB.aereusに近い特徴を持っているのでしょうか。
ススケイグチですが、幸徳様の日本産きのこ目録にもB.aereusは出てこず、ススケヤマドリタケの項にのっています。さらに例のヤマドリタケ属を調べた調査(おそらくこの文章でしょうか?
http://www.agr.hokudai.ac.jp/gs/master/2010/10031203.pdf
はやはりB.aereusはなかったようですので川村博士がススケイグチとしたものはススケヤマドリタケという可能性が高そうです。ここ6ヶ月ぐらいの悩みが解けてすっきりです。

さらに上の報告にはB. pinophilus(和名なし)というきのこも日本に発生するとされているようです、調べたところ亜高山帯のトウヒと菌根があるようで、ヤマドリタケ(B. edulis)と見た目もそっくりで混同されている例もあるのではと思いました。
今回は大変勉強になりました、まことにありがとうございました。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/13(Fri) 19:06 No.2724

ありゃ、上のリンクはなぜか繋がらないようです、(日本における Boletus edulis sensu lato の系統と分類)で検索すると出てくると思います。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   nivalis - 2015/02/13(Fri) 21:28 No.2725

>ありゃ、上のリンクはなぜか繋がらないようです

URLの拡張子の最後が〜.pdf)になっていたのが原因です。訂正しておきました。

>右の画像は管孔も変色していますしB.aereusに近い特徴を持っているのでしょうか。

そうかもしれませんね。そのヤマドリタケ属spも再度見つけてDNAを調べていただきたいと思ったのですが
北原さんがヤマドリタケ属を集めていたその年に見つけることができず、今ではその場所に立ち入ることもできなくなってしまいました。
ただ8年前、写真を見た皆さんからヤマドリタケモドキだろうと言われていたのですが
傘に粘性があることから自分は違うと思っていました。
今回、ススケヤマドリタケの断面の写真があったはずと
改めて写真を見てみてヤマドリタケ属spのほうも淡紅色であることを確認して
ヤマドリタケモドキではないと確信がもてました。
はなちゃん(さん)のお陰です。私も大変勉強になりました。ありがとうございます。

B. pinophilusについては、仰る通りB. edulisと混同され採取されている例があると
S大でヤマドリタケ属を研究されている方からも聞いています。日本にもあることは確実なようですよ。
知人からアメリカ在住の時にB. pinophilusを食べていてB. edulisより美味しいきのこだったと聞いています。ぜひ見つけてみたいですよね。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/14(Sat) 19:26 No.2726

nivalis様
わたしはまだヤマドリタケも食べた事が無いのですが、B. pinophilusはヤマドリタケより美味しいということで、生きているうちに是非食べてみたいものです。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   種山 - 2015/02/15(Sun) 20:11 No.2727

はなちゃんさん

はじめまして。

北原さんによれば、国内にはヤマドリタケモドキとされているイグチには数種類存在するとのことで、私自身では顕微鏡的特徴に3パターン存在することを確認しています。最新の「日本のきのこ」において「ヤマドリタケモドキ(広義)」とされたのはこのような事実が明らかになってきたからなのだと思います。

さて、その数種のうちどれが「ヤマドリタケモドキ」なのかは誰も決定することができないのが現状です。さらにいえばBoletus reticulatusはヨーロッパが原産ですが、それと全く同じ種が国内に存在するのか?も検討課題となっています。

nivalisさんの「ヤマドリタケ属sp」はかさに粘性があったとのことですが、その1点のみで何かが言えるのかと言うとそうでもないのではと思います。以下に関連した記事を書きましたので参考となれば幸いです。

http://boletus.sakura.ne.jp/oboe/329.html




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   はなちゃん - 2015/02/15(Sun) 22:11 No.2728

種山さま はじめまして。
牛肝菌研究所では貴重な情報を発信していただいていつも勉強させていただいております。
ヤマドリタケモドキについての詳細な情報ありがとうございます、ヤマドリタケモドキの現状について良く理解できました。
ヤマドリタケ属の傘についても図鑑で粘性ありとあったり無しとあるものもあり、どちらが正しいのか疑問に思っていましたが、菌糸からのゼラチン質の分泌により傘表面に粘性が出ることがあるということなのですね
イグチの専門家の方に貴重な意見をいただき大変勉強になりました。
まことにありがとうございました。
ニオイバライロイグチやホテイイロガワリなどに続く新種イグチの発表など、今後の活躍をお祈りしております。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   nivalis - 2015/02/16(Mon) 00:05 No.2729

種山さん お教えいただきありがとうございます。

>その数種のうちどれが「ヤマドリタケモドキ」なのかは誰も決定することができないのが現状です。

100%一致するものが見つからない、それともタイプ標本がないということでしょうか?

>「ヤマドリタケ属sp」はかさに粘性があったとのことですが、その1点のみで何かが言えるのかと言うとそうでもないのではと思います。

仰られる通りだと思います。粘性があるかどうか1点だけで判断できるものではないと思います。ましてや私は雨に濡れたヤマドリタケモドキの傘をどれだけ見てきたのかといえば、全く皆無に等しいですし。それでもなお何かが違うと思ったのはおそらく前日3日間は雨が降っていない状態だったと思います(近郊ですが過去の天気を調べてみました)。
下の写真は最初に見つけたもので、その時すでに粘性がありました。

2度目は、朝方まで雨が降りその数時間後現場で写真を撮ったもので更に粘性が増していたという感じです。


今となっては、その「ヤマドリタケ属sp」を見つけに行くことができないことも残念なのですが
標本をダメにしてしまったことが本当に悔やまれます。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   種山 - 2015/02/16(Mon) 20:22 No.2730

新たな写真を拝見すると、確かにかさ表面の様子が変です。以前、信州きのこの会でもこれと似たようなものが持ち込まれましたが、ヤマドリタケモドキで済まされていたことを思い出しました。ぜひ詳細を検討してみたいですね。

「誰も決定することができないのが現状」と書きましたが推定することは可能でした。以下のようになります。

1)当初ヤマドリタケとされたイグチはヤマドリタケモドキと改められた。
2)ヤマドリタケの命名は川村博士。(標本は存在しないとされている)
3)川村博士の図版は、長野県の旧戸隠村で採集した標本であると記述されている。
4)戸隠産のヤマドリタケモドキを基準として考察するのが妥当。

ヨーロッパ産と全く同じ種が国内に存在するのか?ですが、DNAデータベースを利用すればある程度のことが分かります。下記urlのページで、文末に記した配列データを、コピペして左下の「BLAST」ボタンをクリックするだけです。しばらく待つと検索結果が表示されます。

http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi?PROGRAM=blastn&BLAST_PROGRAMS=megaBlast&PAGE_TYPE=BlastSearch&SHOW_DEFAULTS=on&LINK_LOC=blasthome

コピペした配列は、イタリア産のB. aestivalis(= B. reticulatus)ですが、検索結果のリストの中程に「AB821461.1」「AB821462.1」
「AB821459.1」の配列が95%あるいは94%の一致と表示されます。この3つは日本の標本でヤマドリタケモドキと同定された標本です。やはりヨーロッパ産のものとは異なっていると考えることが出来ます。

興味がある方はぜひやってみて下さい。


TGAGAAGTAAAAGTCGTAACAAGGTTTCCGTAGGTGAACCTGCGGAAGGATCATTATCGAGTTAGACCGGGAAGGGGTTTCCTCGGACTCTCCTTCCTAGTTTTCCTTATTTCACCTGTGCACCCTCTGTAGGCCCTCGAGAGAGGATCTATGTTTTCTATAATCTACTCTATCGCATGTCCAGAACGTATACATACAAACTTTTACAACTTTCAGCAACGGATCTCTTGGCTCTCGCATCGATGAAGAACGCAGCGAATTGCGATAAGTAATGTGAATTGCAGATTTTCAGTGAATCATCGAATCTTTGAACGCACCTTGCGCTCCTTGGTATTCCGAGGAGCATGCCTGTTTGAGTGTCATGGAATTCTCAACCGTGTCCTCGATCTGATCTCGAGGCATGGCTTGGACTTGGGAGTTGCTGGCGGCCTCGTCAGCTCTCCTCAAACACATTAGCGATGTTCAGCAAGCCTGACGTGCACGGCCTTTTTTCGACGTGATAACGATCGTCGTGGGCTGGAGCGGTAGGGTGTGCGGTGAATCGCTTCCAATTCCTTAGACTTTTGGTCCTTTTCACTTTGAAAGGGATCAATCACGGTCTTTTCGATCTCGATCTTGATGGGGGGGGAAAACCTTTGACCATCGAGAGACCCAAGCCTTAGTTACTAGTCGGTCGTGAGGCCAACGAACGCAAGGGCCTAGGTTTGAAACTTTGAAGCAATCGTAGTTCCCCTCTGTCTCGATCCTGGATCATTTGAACTCTTGACCTCAAATCAGGTAGGACTACCCGCTGAACTTAAGCATATCATA




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   nivalis - 2015/02/17(Tue) 12:13 No.2731

川村図鑑のヤマドリタケを見てみました。「(肉は)純白で只表皮の直下で赤褐色を帯びているのみである」
とあり、川村図鑑のヤマドリタケがヤマドリタケモドキとすれば、ヤマドリタケモドキもまた表皮直下が
赤褐色であっても別に不思議ではないということですね。
種山さんのサイトの試薬反応の様子を撮った写真なのですが拝見してみました。
http://boletus.sakura.ne.jp/labo/kisai/image/bts011aimage/bts011a-07.jpg
濃色の傘表皮直下は赤褐色になっています。
川村博士がススケイグチ(ススケヤマドリタケ)の記述中、
「本菌と見分ける上に、最も簡単で明確な特徴の一つ」とありましたが、傘表皮直下が淡紅色または赤褐色を帯びるのはススケヤマドリタケだけではなく、濃色の傘表皮を持つヤマドリタケ属には(傘部分についてのみ)その傾向があるのではないか、そんな風に思えてきました。

>推定することは可能でした。

でも、戸隠産のヤマドリタケモドキの学名がB. reticulatusの変種であった場合を考えると
なんだかややこしくなりそうですね。やはり広義としておいたほうが
良いのかも・・・ですね。
 
>興味がある方はぜひやってみて下さい。

やってみました。
通常一般アマチュアにとっては配列データを入手することも不可で、こんな機会はないと思います。
ありがとうございました。

>新たな写真を拝見すると、確かにかさ表面の様子が変です。

「ヤマドリタケ属sp」は今後絶対見つけられないというものではないので、もし見つけることがありましたら種山さんにお送りしますね。その時はよろしくお願いいたします。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   種山 - 2015/02/17(Tue) 20:08 No.2732

ある種とその種の変種は遺伝的には同種のはずなので、例えばITS領域で99%一致とかになるような気がします。ですので95%程度の一致では、別種であることを疑う方が良さそうです。

「ヤマドリタケ属sp」の標本を是非お願い致します。ついでに他にも変なのがあったらそれも。




Re: ヤマドリタケモドキとススケ...   nivalis - 2015/02/18(Wed) 09:56 No.2733

>別種であることを疑う方が良さそうです。

そうでしたか。ありがとうございました。

>ついでに他にも変なのがあったらそれも

了解です。





毛状被と柵状被について  投稿者: konpas 投稿日:2015/02/06(Fri) 15:46 No.2714

こんにちは。今年もよろしくお願いします。
また教えていただきたいことがあり,書き込みさせていただきました。

保育社の原色日本新菌類図鑑のクロニガイグチの解説の最後3行に,オオクロニガイグチは傘の表皮が毛状被,クロニガイグチは柵状被と記述されています。

毛状被と柵状被が分からないので,西村書店の図解きのこ鑑別法で調べてみると,「第U部顕微鏡形態」に図と写真で解説されていました。

これらの特徴は,傘表面を肉眼的形態として観察した場合に,違いが分かるのでしょうか。
例えば大雑把に,柵状被の傘表面は平滑〜なめし革様となり,毛状被の場合はビロード状〜毛状様な感触がある。と考えてみました。
それとも,肉眼的形態においては,毛状被と柵状被の違いは分からないものなのでしょうか。
ご教示よろしくお願い致します。




Re: 毛状被と柵状被について   種山 - 2015/02/07(Sat) 19:59 No.2715

かさ表皮の顕微鏡的菌糸構造が、肉眼的にどのように見えるかという質問と理解しました。イグチ限定でお答えいたします。

1)ヤマドリタケは毛状被ですが、肉眼的には平滑に見えます。
2)アメリカウラベニイロガワリ近縁群は毛状被で、若い子実体では菌糸が立ち上がり柵状に配列していますが、肉眼的にはビロード状に見えます。
3)ムラサキヤマドリタケは、類球形の細胞が連なった菌糸が柵状に配列しますが、肉眼的には平滑に見えます。
4)ニセアシベニイグチは毛状被ですが、肉眼的にはややフェルト状に見えます。

つまり、毛状被なら肉眼的にビロード状等とは、一概に言えないということです。

また、柵状に配列した毛状被であっても、雨に打たれるなどの外的要因により、菌糸が錯綜した状態になり、さらにはゼラチン質を分泌し、テカテカとした平滑な表皮に見えることもあります。

顕微鏡的な特徴は、基本的に顕微鏡で見なければ分からないと考えた方が良いでしょう。

ただ、ビロード状の表皮をルーペで見た時に、明らかに菌糸が立ち上がっているように見える場合は、その表皮は柵状に配列した毛状被であると、目星を付けることが出来ます。画像のような場合ですね。





Re: 毛状被と柵状被について   konpas - 2015/02/08(Sun) 10:46 No.2716

種山様

実例を挙げての詳細なご教示ありがとうございます。
おかげさまで多少なりとも理解することができました。
肉眼的形態では一概に見分けることが困難であることが分かりました。

これからは,できるだけ顕微鏡観察も含めて,勉強していこうと思います。
ありがとうございました。





目録を更新しました  投稿者: 幸徳伸也 投稿日:2015/01/03(Sat) 23:19 No.2704

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

この場を借りてお知らせをさせてください。

日本産きのこ目録を更新しました。
必要な方は以下よりダウンロードしてください。
http://koubekinoko.chicappa.jp/

今回の更新の情報もO前さんの力が非常に大きかったです。
協力をしてくださる皆様に改めて感謝を申し上げます。


さて、文献をチェックしていていろいろと気づくことがあります。
メモ程度に以下の文献の情報を記しておきます。

●池田良幸. 2014. 追補 北陸のきのこ図鑑 付石川県菌蕈集録

・北陸のきのこ図鑑(2005)で使われている図版が、追補北陸のきのこ図鑑(2014)では名前が変わっている図版
 オオダイアシベニイグチ(2005)→ブナノアシベニイグチ(2014)
 ニセシロシメジ(2005)→クロズミシメジ(2014)
※両種ともに新版北陸のきのこ図鑑(2013)では図版が変わっている

・追補北陸のきのこ図鑑(2014)で仮称としている名前であるがが、すでに名前が存在しているキノコ
 クロシメジ(今井三子)
 ウスチャヌメリガサ(今井三子)
 シシタケモドキ(今井三子)
 ヒメキシメジモドキ(本郷次雄)
 チャムラサキアセタケ(青木実)

・新産種とあるが、すでに和名と学名をつけて報告されているキノコ
 ウメノキアセタケ→ハイチャトマヤタケ
 タマアセタケモドキ→エンスイトマヤタケ


●竹橋誠司・星野保・糟谷大河. 2010. 北海道産ハラタケ類の分類学的研究
【p. 94.】Pluteus cf. exiguus [TNS-F-12365, TNS-F-12372] → Pluteus velutinus Pradeep, Justo & Vrinda
【p. 106.】Pluteus cf. martinicensis [TNS-F-12370] → Pluteus hongoi Singer
【p. 127.】Pluteus cf. spegazzinianus [TNS-F-12371] → Pluteus hibbettii Justo, E.F. Malysheva & Bulyonkova
【p. 127.】Pluteus cf. spegazzinianus [TNS-F-12356] → Pluteus shikae Justo & E.F. Malysheva


その他の文献でもいろいろとあったと思いますが、手間がかかるため記録に残していません。




Re: 目録を更新しました   nivalis - 2015/01/05(Mon) 23:26 No.2705

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

「日本産きのこ目録2016」upの連絡をいただきありがとうございます。

>さて、文献をチェックしていていろいろと気づくことがあります。
>メモ程度に以下の文献の情報を記しておきます。

メモ程度とはいえ、私どもにとってはすごい情報です。
ありがとうございます!

新版北陸のきのこ図鑑(2013)および追補北陸のきのこ図鑑(2014)は、なぜか入手意欲が湧かなくて
今だに持っていませんが、北陸のきのこ図鑑(2005)へのメモと
「北海道産ハラタケ類の分類学的研究 」の4箇所の部分については、その本に学名をメモしておきました。




Re: 目録を更新しました   イグチ 潔 - 2015/01/07(Wed) 00:42 No.2706

  >なぜか入手意欲が湧かなくて・・・

 私も「新版」・「追補」は購入していません。学名の語源の誤りなどについて、池田さんには一覧を差し上げたのですが、新版でも同じ誤りがそのままですし^^;

  >北海道産ハラタケ類の分類学的研究


 この覚書(?)は、よく意味がわかりません…「→」以下の学名が正しい、という意味なのかとは思いますが、「正しい」とされる根拠はなにかあるのでしょうか?
 Justo氏らが、「Takehashi らが挙げた菌の同定は誤りで、●●●●の点から、Pluteus ××××と同定するのが正しい」という論文を発表されており、幸徳さまの見解として、Justo氏らの行った学名訂正はじゅうぶんに根拠がある、と判断されたという意味なのでしょうか?




Re: 目録を更新しました   幸徳伸也 - 2015/01/07(Wed) 23:05 No.2708

イグチ様

お久しぶりです(^^)


>Justo氏らの行った学名訂正はじゅうぶんに根拠がある、と判断されたという意味なのでしょうか?

根拠とした論文は以下の論文です。

Alfredo Justo st al. 2014. Phytotaxa 180(1):1-85
Molecular phylogeny and phylogeography of Holarctic species of Pluteus section Pluteus (Agaricales: Pluteaceae), with description of twelve new species


北海道産ハラタケ類の分類学的研究で記載されたキノコの標本が上記の論文で使われています。
TNS-F-〜の番号で確認しました。
日本産きのこ目録にも根拠とするため標本番号を入れています。

この説明でよろしかったでしょうか?




Re: 目録を更新しました   イグチ 潔 - 2015/01/10(Sat) 00:26 No.2710

  幸徳 さま:

 ご教示いただいた論文を実見いたしました。

 引用文献リストに竹橋氏らの著作が挙げられていないのが不思議に感じられました。


 目録の中でも、各種に関する報文について著者名・出版年・掲載誌名・巻ナンバー・ページのみでなく、論文標題も加えておいていただけると、当該文献の複写依頼などに際して非常に便利なのですが…しかし、手間が大変かなとは思います^^;

 ありがとうございました。




Re: 目録を更新しました   imoto - 2015/01/12(Mon) 13:22 No.2711

nivalisさん、イグチさん、お久しぶりです。

幸徳さん、初めまして。
日本産きのこ目録、大変ありがたく、また、お世話になっています。

>なぜか入手意欲が湧かなくて

 同好会員の中には「池田図鑑に載っていた」「池田図鑑ではこうなってる」と言う人もいますので、説明するために購入せざるをえませんでした(新版購入と同時に旧版はゴミになりました)。(T_T)
会員には「あくまでも参考書!」であり、同定根拠には成りえないことを説明していますが・・どこまで理解されているやら。
 現在、同好会誌の原稿執筆中で「仮称」なるものについて書いていますが、あまりに酷い状態(出典不明、標本なし等々)に、ちょっとウンザリしてます。地方のどなたかが付けられた仮称が一人歩きしているもの(検証不能)の何と多いことか!。どうもネット社会の弊害のように感じます。
 池田先生の図鑑も仮称が多く、いろいろ言われますが、少なくとも標本が科博に残されていて、十分とは言えませんが観察データの記載も付いていますので、検証の手段は残されています。

愚痴をこぼしてしまいました。ゴメンナサイ。




Re: 目録を更新しました   イグチ潔 - 2015/01/12(Mon) 22:11 No.2712

imoto さま:

ご無沙汰してます。


〉酷い状態


菌類懇○会を設立した頃から「仮称」の害は強調してるのですが、あまり改善されていませんね(-o-;)

菌類○話会のメンバーでも「tentative」を附して妙な呼称を与える方があって、個人的には困っています。
青木実さんレベルの詳細な観察があって、「おそらく学名はこれで間違いない」という段階で仮の名を与えるならまだいいのですが。

関東の某老舗同好会の指導者さんなど、自分がすでに仮称を与えた菌に、また別の仮称をつけたり、自分が仮称をつけたきのこが再度ほかの場所で見出だされたときには同定できなかったり、で、傍観していても呆れ返るばかりです・・・




Re: 目録を更新しました   nivalis - 2015/01/13(Tue) 19:37 No.2713

imotoさん、お久しぶりです。

>説明するために購入せざるをえませんでした

仰られることよく分かります。
入手意欲が湧かないといっても、【「新版」池田図鑑でいうところの】と話になった時、乗れないことを考えると入手したほうが良いのかなと実は少し思いました。欲しいと思った時には手遅れってこともあるかな?ですが、今は持っている人にお任せしよう・・・です。

>どうもネット社会の弊害のように感じます。

確かにネット社会が助長しているとは思います。元は、個々が見知らぬキノコに名前を付けて覚えておきたい、あるいは観察会などで「何年何月何日どこどこで採取されたリストNo△番の○○.spと同じ種」と覚えること自体稀有で、たとえ番号にして言えたとしても相手に通じず、それらしい仮称をつけておいた方が覚えやすく便利ということもあります。今後も個々が仮称を付ける限り仮称キノコは無くならないでしょうね。昔からそれぞれの地方で呼ばれるきのこ名があったように致し方がない気がします。
 ただ、あたかもそれが正式名称のように、相手に誤解をさせてしまい
やがては正式名称も仮称もゴチャゴチャになってしまう(なっている)のは問題かとは思います。

>検証の手段は残されています。

そうですね。個々が単純につけた仮称とは違うと思っています。数年前から菌○会通信でも「日本きのこ図版」「池田図鑑」記載の仮称以外は認めていないのですが、全国の会報誌でも、自ずとそれを約束事にすれば随分違うのでしょうけど・・・。

>愚痴をこぼしてしまいました。ゴメンナサイ。

いえいえ、たぶん歯止めのない問題で大変だと思います。
頑張って書き上げてくださいね(会報誌掲載の折は、ぜひ拝読したいです)。





アメリカウラベニイロガワリ?  投稿者: nivalis 投稿日:2014/08/16(Sat) 15:19 No.2640

キノコ撮りをしていて、最初上から見たとき、ローズピンクの柄が見えたのでニセアシベニイグチの仲間かな?と思ったら、
ありゃりゃです。
管孔が黄色からオレンジ色になっているのと、切断はまだしていませんが青変が強いようなので、
アメリカウラベニイロガワリだろうか・・・ちょっと違うような・・・です。
これもアメリカウラベニイロガワリでしょうか?





Re: アメリカウラベニイロガワリ...   種山 - 2014/08/17(Sun) 16:27 No.2641

写真を見る限りでは、日本菌類誌でいうところのオオウラベニイロガワリだと思
います。関東、中部から東北、北海道まで広い範囲に分布しています。

北陸や関東ではシイ、カシ林に発生、長野ではドイツトウヒやウラジロモミに発
生します。顕微鏡的な特徴はすべて同じでした。




Re: アメリカウラベニイロガワリ...   ニヴァリス - 2014/08/17(Sun) 18:54 No.2642

種山 様

ありがとうございます。
やはり、アメリカウラベニイロガワリではなかったのですね。

>関東、中部から東北、北海道まで広い範囲に分布しています。

そうでしたか、初めて見ました。
ありがとうございました!





Re: アメリカウラベニイロガワリ...   種山 - 2014/08/17(Sun) 21:22 No.2643

訂正します。

新たな写真を見ると、柄の頂部に網目〜偽網目が認められますので、オオウラベニでもアメリカウラベニでもない種の可能性があります。

詳細は標本を受け取ってからということで‥。




Re: アメリカウラベニイロガワリ...   ニヴァリス - 2014/08/18(Mon) 01:13 No.2644

>柄の頂部に網目〜偽網目が認められますので

掲載した写真を見ても、私に網目〜偽網目が分かりませんでした。やはり目線が違うのですね。
切断する前に頂部の写真を撮ったのを見直してみました。確かにそれらしきものがありました。

>詳細は標本を受け取ってから

ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。




Re: アメリカウラベニイロガワリ...   種山 - 2015/01/07(Wed) 20:07 No.2707

大変遅くなりましたが、標本の検討が終了しましたので結果をお知らせいたします。

やはり、当初の判断の通り日本菌類誌でいうところのオオウラベニイロガワリで良いです。一つ気になったのは、この標本ではかさ実質菌糸がdextrinoidだったことです。手持ちの標本のほとんどがinamyloidでした。が、いくつかの標本では弱いdextrinoidのこともあったので、変異の範囲ではないかと考えています。




Re: アメリカウラベニイロガワリ...   nivalis - 2015/01/09(Fri) 09:01 No.2709

種山 様

ご報告ありがとうございます。

これまで傘の実質菌糸のアミロイド反応を見たことがなかったように思います。
今後は尋ねるときにわずかな情報ではなく、そんなことも含め調べておいたほうが良いと反省です。
すみませんでした。

今年もお尋ねすることが多々あるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。





年末のご挨拶  投稿者: konpas 投稿日:2014/12/28(Sun) 16:11 No.2699   HomePage

nivalisさん, gorosukeさん, イグチ 潔さん, 種山さん,トクさん, レオピーさん,皆さん
今年も一年間いろいろ教えていただきありがとうございました。

お陰様でいろいろなことを知ることができました。来年もよろしくお願いします。

最後になりましたが,皆様,良いお年をお迎え下さい。




Re: 年末のご挨拶   nivalis - 2014/12/30(Tue) 19:03 No.2700

konpusさん、ご挨拶ありがとうございます。

konpasさんにはたくさん投稿いただき、こちらこそ感謝です。
ありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いいたします。

皆様も良い年をおむかえください。




Re: 年末のご挨拶   レオピー - 2015/01/01(Thu) 19:50 No.2701

Konpasさん
皆さん

あけましておめでとうございます。
今年も、いろいろなきのことの出会いがあると思います。
その時は、よろしくお願いいたします。m(__)m




Re: 年末のご挨拶   トク - 2015/01/02(Fri) 12:39 No.2702

皆様 あけましておめでとうございます。

去年はお世話になりました。

今年も皆様のブログを楽しみに拝見、勉強させていただきます。
今年もよろしくお願いいたします。

皆様、良いお年を。




Re: 年末のご挨拶   konpas - 2015/01/02(Fri) 17:20 No.2703   HomePage

皆様,明けましておめでとうございます。

昨年はいろいろ教えていただきありがとうございました。
今年もきのこのことをいろいろ知りたいと思っています。よろしくお願いします。






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