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オオシロタマゴタケ(仮)  投稿者: gorosuke 投稿日:2012/07/11(Wed) 22:44 No.2323

 今日、私の若い菌友のけ-た君が大きなテングタケを私の職場まで持ち込んで来ました。傘の直径は16センチ、高長も20センチを越えています。最初ミヤマタマゴタケかと思いましたがこの標本意外は傘が皆真っ白だそうです。「ハマクサギ」?ではないかと匂いを嗅いでみても臭いません。何年か前から名古屋市の東部丘陵で見つかっているオオシロタマゴタケ(仮)かもしれないと、知人に連絡してみるとどうも間違いなさそうです。発見地では開発が進んで今や絶滅状態と聞いていたので新たな生息地が見つかって知人もおお喜びです。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/11(Wed) 22:51 No.2324

以前名古屋市内で撮影した幼菌の写真です。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   nivalis - 2012/07/12(Thu) 19:42 No.2325

gorosukeさんが最初ミヤマタマゴタケと思ったとありますが、No2323の写真は確かにパッと見でミヤマタマゴタケに見えますね。
でも、柄の白いササクレが薄いというか、はじめからそういう感じなのでしょうか?
ミヤマタマゴタケとオオシロタマゴタケ(仮)の決定的な違いは傘色でしょうか?

下は2006年に撮っていた写真なのですが、この時はミヤマタマゴタケには白っぽいものがあると思い撮っていたものです。


下の写真は翌年、全く別場所で見つけたものです。


私が見つけたものは、gorosukeさんの言われるオオシロタマゴタケ(仮)と同じかなぁ別種かなぁと思っているところです。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/13(Fri) 20:41 No.2326

>nivalis様
驚きました。はるか離れた北海道に良くにたきのこがあってびっくりです。写真をみるかぎり同じきのことしてよいでしょう。NO.2324のきのこはオオシロタマゴタケとして標本になりました。

このきのこはツバとツボを持ち傘に溝線があるタマゴタケの仲間です。しばしば傘はクリ-ム色から褐色を帯びますが基本は白いきのこでミヤマとは決定的に違います。日本に分布する白いタマゴタケにはタマゴタケやチャタマゴタケのアルビノと全く別系統のものがあり、これは別のものと聞いています。またこのオオシロタマゴタケは大型のきのこで、オオオニテングとまではゆかなくても傘が20センチを越えることは珍しくありません。最近見つかっているハマクサギと呼ばれる良く似たきのこはまだ見たことがありませんがクサギの臭いがするそうなので区別できると思います。結局、大きさ、色、臭いを区別の基準としています。タマゴタケは胞子やシスチジアをみてすぐ種の決定ができるわけではないので、私のような素人にはこれが限界と感じています。

NO.2323のきのこは「気ままにきのこ」2008.9で紹介されたものと同じものです。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   イグチ 潔 - 2012/07/14(Sat) 09:03 No.2327

 画像が小さすぎて判断が困難ですが、私としては、No. 2323および2424の子実体はどちらもミヤマタマゴタケではないかと感じています.また、No. 2525の幼い子実体もミヤマタマゴタケかと考えましたが、白っぽい大形の子実体は、むしろ Amanita subjunquilleae var. alba(アケボノドクツルタケ)ではないかと疑いを持ちましたが.

   >決定的に違います
   >私のような素人にはこれが限界と感じています

 「素人」が「決定的に違います」などとおっしゃらないほうが宜しいかと危惧します.どこが決定的に違うのかを明示せずに、この種の問題提起・話題提起をしても無用な混乱をきたしかねないと感じます.

 青木実氏は「これでもか!」というほど微に入り細をうがった観察をもとに、さまざまな仮称を提唱したわけですが、それでも後になって「仮称〇〇タケと仮称△△タケとは、同一分類群の変異と考えるに至ったので、〇〇タケの名に統一する」という訂正を再三行っています.大変失礼な申し上げ方かもしれませんが、gorosukeさまの「決定的に違います」という意見は、写真合わせ・絵合わせの域を脱していないのに、そこまで自信を以て発言されることに驚きを感じます.

 仮称を提唱するとか、あるいは誰かが提唱した仮称を支持し、その仮称を同定結果として用いるのなら、せめて青木氏レベルの観察を行った上でしていただきたいと考えるのですが…

 一部には「そりゃ、イグチさんは自分で顕微鏡も持ってるし、文献も持っていてそれを読む能力もあるんだからいいけれど、アマチュアにそれを要求されても困る」との意見もしばしば承りますが.しかし、顕微鏡も文献も手許にないのなら、それらを使える立場にある方に協力をあおげばいいのですし、もしそういった協力者に恵まれないのであれば、「仮称を振り回さないアマチュア」になればいいのではないでしょうか?

   >全く別系統のもの

 外観的には区別がつかないほど似ているが、分子系統データや生態的性質その他の所見からは区別できるという意味でしょうか? それとも、写真合わせ・絵合わせでは区別できないが、分子系統などに頼らなくても記載をよく読めば区別できるというレベルでのお話でしょうか?

>大きさ・色・においを区別の基準として…

 私はむしろ古いタイプの分類研究者の一人で、分子系統解析はどちらかといえば嫌いなのですが…大きさ・色・におい、だけで、あるきのこが既知種の一つであるのか、それとも未知種であるのかを判定してもだいじょうぶなのでしょうか?

 けーたさんに、gorosukeさんが「これは〇〇〇な点でミヤマタマゴタケとは異なっている。ここが△△△だから、たぶんオオシロタマゴタケじゃないかと思う」という説明をしてらっしゃるのかどうか気になります(けーたさんのために、です).もしこのような説明によって「ミヤマとは決定的に違います」と言い切られるのでしたら、その根拠を承りたいと感じます.




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/15(Sun) 08:59 No.2328

イグチさま 

但し書きをするのを忘れましたが、白いタマゴタケの分類に関する私のつたない見解に対しご意見ありがとうございます。

>ミヤマタマゴタケではないかと感じています
私の住む地域ではミヤマタマゴタケの分布が確認されておりません。したがって私は図鑑や写真でよく見る灰褐色のタマゴタケがミヤマタマゴタケだと勘違いしておりました。失礼しました。

>全く別系統のもの
以前テングタケに詳しい方に白いタマゴタケについて質問したところ返ってきた答えの一部です。分子系統解析に基づくものと聞いています。

>けーたさんに
け-た君には、ミヤマタマゴタケかオオシロタマゴタケ(仮)の可能性を指摘しましたが、詳しくはプロの研究者にでも調べてもらわないと分からないと答えてあります。

数年前、名古屋市内の観察会でNO.2324の写真のきのこを初めてみました。その時、このきのこがその少し前から見つかっている新種と思われるきのこであると教えて貰いました。きのこは仲間のひとりが欲しいというので標本に差し上げました。そしてその後どなたがつけたかわかりませんが、「オオシロタマゴタケ」という仮称がついたという話を聞いたきりそのままになっていました。気になって最近問い合わせたところ「もう2年ほど発生していない。」とのこと。発生場所からして“幻のきのこ”になってしまわないかと心配していたので今回の発見に舞い上がってしまいました。
NO.2323のきのこにはクランプコネクションが無いようなのでミヤマタマゴタケである可能性は否定できません。ミヤマタマゴタケである可能性も含めて再検討してみたいと思います。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   イグチ 潔 - 2012/07/15(Sun) 13:13 No.2329

gorosuke さま

   >どなたがつけたかわかりませんが…

 当然ながら、禁止する権利は私にはないのですが、個人的には「誰がつけたか判らない仮称」を用いるのは無責任なのではないかと感じます.

   >クランプコネクションが無いようなのでミヤマタマゴタケである可能性は否定できません

 小田氏らによるミヤマタマゴタケの原記載には、「かさの表皮下層・つぼの組織・つばの組織を構成する菌糸にはしばしばクランプがある:担子器の基部にも(その54%において)クランプを有する」と記述されていますが…
 「クランプがないようなので、ミヤマタマゴタケである可能性が否定できない」というのは、実際のミヤマタマゴタケの所見と矛盾しているように思えますが、gorosukeさんの見解でいらっしゃいますか?


 ミヤマタマゴタケの原記載は、http://www.cybertruffle.org.uk/cyberliber/index.htmから、「左欄の『Journals』をクリック」⇒「誌名『Mycologia』をクリック」⇒「巻数『93』をクリック」⇒「現れたページの下の方にある「ページ番号『1231』をクリック」で読むことができます(英語がメインですが^^;)




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   nivalis - 2012/07/15(Sun) 23:24 No.2330

イグチさん、ご教示ありがとうございます。

>白っぽい大形の子実体は、むしろ Amanita subjunquilleae var. alba(アケボノドクツルタケ)ではないかと疑いを持ちましたが.

これまで見たことのあるアケボノドクツルタケは中心部がピンク色で傘縁に条線のないものばかりでしたので、写真にも写っている条線のあるこのきのこはずっと不明種でした。写真を拡大して見ました。

青木図版のアケボノドクツルタケ(No1098)を見てみると、「わずかに条溝をあらわすこともある」とあり、もしかしたら仰るようにアケボノドクツルタケなのかもしれないと思いました。


でも、ここでひとつ疑問が湧きました。
以前、どなたからか(無責任ですみません)アケボノドクツルタケとドクツルタケはDNA解析の結果同種であると聞いたことがあります。ならば、ドクツルタケもわずかに条線をあらわすことがあるのだろうか・・・という疑問です。イヤ、同種ではないとお聞きになった方がいればお教えいただけるとありがたいと思っています。

また、ミヤマタマゴタケについて、時折出かけるフィールドでポコポコと発生しているのですが、
実はタマゴから出てきた直後に白っぽいのは何度か見かけています。けれど、そのままの淡いベージュ色で傘が開いているのは見たことがないのです。そのときに(勝手な推測)ですが、白っぽいものも光に当たると色が濃く(中心部を中心に褐色に)なるのではないだろうか、と思ったことがあります。毎日見に出かけられる距離域ではないので色が変わるかどうかは観察はしませんでしたが(ーー;。
お教えくださった小田さんの記述を拝見すると、傘色は茶色から灰褐色、しばしば傘縁に向かって白っぽいものがあるようで、この傘縁の白っぽいものがもしかしたら幼菌時ベージュ色なのではないだろうかと思ったりしました。
gorosukeさんの投稿された2枚の写真を拝見して、その感を強くしました。

gorosukeさん
>ミヤマタマゴタケである可能性も含めて再検討してみたいと思います。

私も今度、もう少し観察してみようと思います




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/15(Sun) 23:44 No.2331

イグチ様
 
>ミヤマタマゴタケの所見と矛盾
私は池田良行著「北陸のきのこ図鑑」を参考にしました。「クランプ無し」との記述がありました。もし原記載が正しいとすれば少なくともNO.2323のきのこはミヤマタマゴタケではありません。ただ54パ-セントという数字はちょっと微妙な気がします。また「北陸のきのこ図鑑」ではクランプがないはずのウラベニガサにクランプありと書かれています。先日読んだ種山様の菌学会に関するブログの中に「同定が確実で無いデ-タが沢山ある」との表現がありましたが正にそんな気がします。

>どなたがつけたかわかりませんが…
今このきのこを調べている方から詳しい経過を教えて頂いていないのでそんな表現をしましたが、このきのこは標本を鳥取まで送って新種であることをN先生に確認頂いているよう聞いています。N先生がつけたのか私の知人がつけたのか分からないのでそんな表現となりました。

>「仮称を振り回さないアマチュア」
このオオシロタマゴタケ(仮)の名は仮称ではありますが、何処かのきのこ会が乱発している仮称と違いいわゆる「発表待ち」に近いきのこだと私は考えています。ただこのきのこは今のところ名古屋市市街地にわずか残る緑地や公園にのみ分布し、もう何年も観察されていないので準備が進まないそうです。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   イグチ 潔 - 2012/07/16(Mon) 17:41 No.2332

gorosuke さま

   >「北陸のきのこ図鑑」を参考にしました

 北陸のきのこ図鑑に限ったことではないのですが、日本のきのこ図鑑には、往々にして完全な誤りないしは不確実な記述がしばしばあり、その一方で、同定上で重視されるべき形質に触れていない(あえてスルーした?)部分も散見されます.海外の図鑑でも同様の事例がままありますので、できれば原記載を参照したほうがよいと思います(少なくとも、日本産のきのこで、比較的近年−今関氏・本郷氏・大谷氏・長沢氏以降−に記載されたものでは、原記載にもアクセスしやすいかと).

 あくまでも私の見解ですが、「北陸のきのこ図鑑」が、実際の同定にどこまで役立つかは慎重に判断するべきだと考えています.


   >54%という数字はちょっと微妙

 担子器の基部にクランプが見出されるたのは54%、という記述になっており、かさの表皮下層・つぼやつばの組織などにおけるクランプの出現頻度は、パーセンテージでは示されていません.原記載に添えられた「かさの表皮組織」や「担子器」などの描画図には、多数のクランプが明示されていますが.


   >「同定が確実で無いデ-タが沢山ある」

 種山氏のブログを再読してみましたが、「登録されたDNA解析結果」について、そのDNA解析結果のサンプルとなった現物の同定が誤りだというケースが「たくさんある」(すなわち、ベニタケ属のきのこのDNAを調べたつもりが、サンプルはチチタケ属のものであった、とか、ホンシメジのDNA塩基配列を調べたつもりであったのに、実はDNAを抽出した標本はハタケシメジだったとか)という意味ではないでしょうか?
 図鑑における形態・生態の記述について「同定が確実でないものが沢山ある」というのとは、やや趣を異にする問題だと感じます.「同定が確実でないものが沢山あり、同定が確実でない標本に基づいた誤った記述がたくさんある」、だから、そういった記述をもとにして学んでいるアマチュアが、不確実なことを述べるのはしかたがない…という責任転嫁めいた論法にも聞こえますが.


   >「発表待ち」に近いきのこだと私は考えています

 gorosukeさまが「考えています」なのか「考えていません」なのかはともかく、オオシロタマゴタケ(仮)の名の提唱者の方は、どのような点でミヤマタマゴタケと異なると定義されているのでしょうか?実は、山口県下でハマクサギタマゴタケ(仮)と呼ばれているきのこを実際に検討したおりには、ミヤマタマゴタケと別種であるとの根拠とされている「ハマクサギを思わせる臭気」というのが私には確認できず、「臭気以外に、ハマクサギタマゴタケとミヤマタマゴタケとを区別するポイントはどこにあるのか?」と、現地のきのこ同好会の方々にもだいぶしつこく訊いたのですが、納得できるような区別点をお示しいただけなかったことがあります.そのおりの標本は、手許に保存してあるのですが、私の観察ではどうしてもミヤマタマゴタケの淡色型としか考えられず、釈然とせずにおります.


nivalisさま


Amanita subjunquillea var. alba の日本(東京都青梅市)産の標本の記載は、http://ci.nii.ac.jp/els/110000008481.pdf?id=ART0000329066&type=pdf&lang=en&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1342427537&cp=で読むことができますが、その記載によれば「かさのふちは滑らか、もしkはかすかに条線を有する」と述べられています.
 ちなみに、この論文の中では和名は与えられておらず、勝本氏の「日本産菌類集覧」において挙げられているように、A. subjunquillea var. alba の学名に対して青木実氏のアケボノドクツルタケの和名を対応させたのが誰なのか(あるいは勝本氏本人か?)は、私の調査では明らかになっていません.




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/18(Wed) 00:09 No.2333

nivalis様

>白っぽいものも光に当たると色が濃く
一般的にどんなきのこにも言えるのではないでしょうか?No.2324のきのこが生えていた場所はまず普通の赤いタマゴタケが生えない暗い所でした。最初見た時は「こんな大きなドクツルタケがあるんだ。」と思った程です。

イグチ様

>北陸のきのこ図鑑」が、実際の同定にどこまで役立つかは
初めてこの図鑑を見た時、それまでちょっと不満に思っていた保育社の図鑑に比べすごく親切な検鏡図がついていて感心した反面、それら図版や解説が全てタイプ標本や原記載にあたっているのか心配になりました。しかし使っている内、その便利さもあって気にならなくなりました。
これからは同定の「根拠」とするのはやめますが「参考」にはしてゆきたいと思います。

>ハマクサギタマゴタケ(仮)
一度このきのこに対するイグチ様のご見解を伺いたいと思っておりました。ありがとうございました。

>多数のクランプが
質問ですが、もし今後ハマクサギタマゴタケ(仮)やオオシロタマゴタケ(仮)にクランプが無いことが証明されたらすくなくともミヤマタマゴタケ以外の新種のタマゴタケの存在をお認めいただけるのでしょうか?




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   イグチ 潔 - 2012/07/18(Wed) 11:58 No.2334

gorosuke さま:

   >「北陸のきのこ図鑑」

 北陸のきのこ図鑑」の顕微鏡図は、「顕微鏡の視野に現れた構造を完全に忠実に描画した」ものではありません.池田氏の手になる顕微鏡図に限ったことではなく、描画図には、それを描いた方の主観が入るのがむしろ普通です.分類学の論文作成にあたっては、「描画図だけしかない原稿は受理しない」と投稿規程に明記している学術団体(学会など)もあるほどです.種山氏が実践されている描画ソフトを用いた方式で描画し、その描画結果と矛盾しない(かつ鮮明な!)写真図版も得ておくべきです.


   >新種のタマゴタケの存在

 「タマゴタケ節の新分類群の存在」とするべきかと思いますが、いかがでしょう?


   >クランプがないことが照明されたら…

 まずは、上記でお示したミヤマタマゴタケの原記載はお読みになった上での問題提起でしょうか…?


 実は、ハマクサギタマゴタケの新鮮な生標品を山口県下で実見したおり、クランプの有無よりも、かさの周縁部における条溝が、ミヤマタマゴタケよりも顕著で長いように感じられましたので、「ミヤマタマゴタケ」とほんとうに同一分類群として扱うのが妥当であろうか、とは思っておりました.また、ハマクサギタマゴタケにおいては、かさの表皮上層の菌糸のゼラチン化が弱いようにも感じられました.ゼラチン化の度合いは、子実体が発生した環境にも大きく左右されますので、その点だけを以て「ミヤマタマゴタケとハマクサギタマゴタケとは別分類群である」と断定するのは危険だと判断していますが、かさの縁の条溝は、ミヤマタマゴタケでは非常に短く、かさが展開していない幼い子実体では見出しにくい(幼菌では、写真に撮影できないほど)のに対して、山口県のきのこ愛好者がハマクサギタマゴタケと呼んでいるものでは、条溝がより長く、充分にかさが開いた子実体では、かさの半径の1/3ほどに及ぶものもあるようです.ただし、胞子のサイズ・かさの表皮組織中における導管菌糸(vascular hyphae)の存在とその出現頻度・つぼの組織構造(菌糸のサイズおよび配列様式)がつぼの表層部と内部とで異なる点などから、現時点での私の判断としては両者を独立した別種とするのは難しいと考えているところです.

 採集に同行してくださった地元のきのこ愛好者の方は「あきらかにハマクサギのようなにおいがあるじゃないか.だからミヤマタマゴタケとは別種ですよ」と繰り返し強調されたのですが、子実体のにおいが異なるから別種だという主張は、分類学者を説得するには薄弱すぎると思います(マツタケ・ニオイハリタケ・ニオイカワキタケなど、特異性が著しい香りを有するきのこなら別でしょうが).

 閑話休題.クランプが存在することを客観的に証明するのに比べ、それがないことを証明するのは至難ですが、挑戦してみるのは無駄、とは申しません.「クランプは確かになかった」と主張される観察結果がものされましたら、鮮明な写真画像とともに、できれば「クランプが見出されなかった子実体組織」そのものを永久プレパラートとして保管し、私のみならず、テングタケ研究者の再検討に供することができるようにしておくべきかと考えます.「ミヤマタマゴタケの記載文とは、ここも違うしこちらも異なっているし、この部分の特徴も全然一致しない」という客観的な観察結果を、gorosukeさまからぶつけていただければ、「オオシロタマゴタケとミヤマタマゴタケとが別種であるかどうか」、私としても当然真摯に再検討しなくてはいけないと考えております.

 ある一つのきのこが新分類群(新種・新変種・新品種…)であるのか否かの論議に際しては、まず当該菌の詳細な記載(青木実氏レベルの!)を作成し、その記載を支持する描画と写真とを完備し、すべての類似種の記載を正確に読解してそれらとの相違点を明瞭に示さなくてはなりません.また、詳細な記載と、その記載を指示する描画・写真を作成するのに用いた実物資料は、標本としてすべて保存し、ほかの方の再検討にいつでも応じられるようにしておかなくてはなりません.
 ここまでやっておけば、私も反論はできなくなりますし、上記の記載・描画図・写真・ほかの類似種との比較検討結果を簡潔にまとめれば、そのままそれは新分類群の記載論文として投稿できるレベルになるでしょう.




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   nivalis - 2012/07/18(Wed) 13:18 No.2335

>一般的にどんなきのこにも言えるのではないでしょうか?

言葉足らずですみません。
タマゴタケでも地域によって傘色が鮮紅色だったり
どんなきのこも濃淡はあると思いますし、エノキタケなど光を当てず白く栽培したりしているのですから、仰るとおり殆どのきのこは光によって傘色の発色が違うだろうと思います。
 ですが、タマゴタケが卵(ツボ)の中で既に朱色になっているように、ミヤマタマゴタケも卵の中で既に(多少の色の薄さはあるとしても)灰褐色または茶色かと思います。これまで割って確かめていないので、今年は確かめてみようと思っていますが、
■最初は類白色から次第に茶色(あるいは灰褐色)になるもの
■卵(ツボ)を割って出てきた時には既に傘色(褐色または灰褐色)がついているもの
 この2点の違いは、同種内で往々にして起こることなのか、それとも別種だからそのような特性があるのか疑問に思ったのです。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/20(Fri) 00:07 No.2339

nivalis様

>言葉足らずですみません
こちらこそおっちょこちょいでごめんなさい。NO.2324の写真について説明が不足していました。このオオシロタマゴタケ(仮)は白いきのこです。肉眼で見た時は白かったのですが写真に撮ると色が着いて見えます。カメラのWB設定やカメラメ-カ-の画像ソフトのせいかと思って他の人の写真を見比べましたがやはり同じです。人の視神経とカメラの撮像素子との特性の差としか思えません。色はドクツルタケと同じなので、たまごを切っても色は白です。また、もし観察する機会があれば是非クランプを見て下さい。冬場、話題の無い時「きのこメモ」か何かで紹介して頂けると助かります。

イグチ様

以前こちらのコ-ナ-でS大のE様よりタマゴタケの柄のだんだら模様の差は全て種の変異の範囲だと伺いました。そしてそれはDNAの解析によって分かったと聞いたように記憶しています。この時から私は肉眼的特徴が少ないタマゴタケの仲間はそういった手法を使わなければ分類できないのではないかと誤解しておりました。それで「限界」という言葉を使いました。しかし比較対象をミヤマタマゴタケに絞り、また教えて頂いた観察ポイントを観察すれば私にもいつか出来るような気がします。ありがとうございました。

皆様

以前オオシロタマゴタケ(仮)についてアドバイスを頂いたテングタケの専門家は偶然にもミヤマタマゴタケを記載した方と同じ方でした。その時はそんな情報を得られなかったので今回の投稿でこのような所見を得るとはゆめゆめ思いませんでした。また、最近ネット上でオオシロタマゴタケの名が付いた白いタマゴタケの写真を見たことがあるので、知っている人には認知されていてそんな方と情報交換できればと投稿したんですが私の勘違いでした。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   imoto - 2012/07/20(Fri) 13:56 No.2340

nivalis様
イグチ様
ご無沙汰しています。
gorosuke様
はじめまして。

オオシロタマゴタケなる仮称は初めて耳にしましたが、ハマクサギタマゴタケ(村上仮称)については、現地大分県で命名者のMY氏と何度か観察しています。
イグチさんの御指摘通り、Amanita imazekii白色(淡色)変異と明確な区別が難しく、形態的には傘の溝線の長さの他、傘の開き始めに内被膜がソロバン玉状のツバを形成する(二重ツバ)傾向が強い、といったところでしょうか。二重ツバは、傘が開く時に内被膜の接していた柄の表皮を、一緒に引き剥がすことで起きる現象と思いますが、他のAmanitaでも時々みられる現象ですから参考程度の形質と考えています(私は)。MY氏もA.imazekii他、類似菌との明確な違いを探しているところで、それが見つかれば記載論文に取り掛かると思います。匂いの点は、香気成分を精製する酵素を特定し、その有無を調べるといった様な方法が科学的でしょう(味や匂いといった官能試験は個人差が大き過ぎます)。

>ミヤマタマゴタケを記載した方と同じ方
O氏のことを指されているのでしょうか、3人の共著論文ですが?。
MY氏もハマクサギタマゴタケのDNAシーケンスをO氏に依頼したのですが、その直後にO氏が京大を出られたので、そのままになっているそうです。現在、千葉に移住したAY氏のところでシーケンスしてもらおうと考えているところです。

あまり妙な事を書くと、また叱られますので、このへんで・・・。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   imoto - 2012/07/20(Fri) 13:58 No.2341

精製→生成の誤りです。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/20(Fri) 23:51 No.2343

imoto様

こちらこそ初めまして。このような投稿を頂きますと厳しい?イグチ様のご指導に耐えて(笑)投稿を続けてきた甲斐があります。

>ハマクサギタマゴタケ
最近よく話題になるきのこなので大変気になっていました。新種記載されていないから当たり前かもしれませんが種の情報が「白いタマゴタケでハマクサギの臭い」くらいしか知らなかったのでとても助かりました。

>O氏のことを
そうです。“共著者の一人”と訂正させて頂きます。

今後とも宜しくお願い致します。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   イグチ 潔 - 2012/07/21(Sat) 00:28 No.2344

gorosuke様


>タマゴタケの柄のだんだら模様の差は全て種の変異の範囲

 日本産の標本に限定して、それもE氏が調べた範囲、でのことであって、
「これが確定した結論・真理」というわけではない点は常に考慮しておか
なくてはなりません.今後の調査によって、この見解が覆される可能性は
ゼロとはいえないからです.


>肉眼的特徴が少ないタマゴタケの仲間

肉眼的特徴の多寡の判定は主観的な問題でありますが…「そういった手法」
=DNA塩基配列の解析を使わなければ分類できないのではないか、とい
うのはやや飛躍しているのではないかと感じます.「DNA解析なんて分
類手法は、アマチュアには手が出ない」⇒「だから、同定が正しいかどう
かは、専門家に判断してもらうしかない」⇒「アマチュアの同定の不正確
さは、しつこく突っ込まれても困る」という『逃避』にみえないこともな
いように思います。


   >知っている人には認知されていてそんな方と情報交換できればと投稿した

 この辺りが、仮称というものの一番の問題点だと感じています.その仮称を知っている
人・認知されている人、と情報交換するのには、その「仮称」をネット上で用いている方
と共通した掲示板上で意見を交換するか、もし可能であれば、そういった方とメールで交
流するほうが確実かと考えます.
 nivalis さまの掲示板上に限らず、あるきのこについて、その肉眼的・顕微鏡的形質を
しっかり把握しない投稿者同士が、「仮称」を用いて議論しても、結局は水掛け論に陥る危
険があるのではないでしょうか?gorosukeさまが「オオシロタマゴタケだ」と認識してい
らっしゃるきのこと、他の方が「オオシロタマゴタケだよね、これ」と考えているきのこ
とが同一種だという保証はどこにもありませんし.


  imoto さま:

 ご無沙汰申し上げております.


   >香気成分を精製する酵素を特定

 本来なら、遺伝子解析は、「この遺伝子がかさの色調を決定する」とか「この遺伝子
とこの遺伝子とが、香気成分の合成をつかさどっている」とかいうレベルまで追及され
るべきなのでしょうが、きのこ類のゲノム解析はなかなか実現しなさそうですよね(苦笑).


   >千葉に移住したAY氏

 私もAY氏にFTAカードを分けてもらい、ぼちぼちと遺伝子サンプル収集に手を染め
ています.、FTAカードを用いた子実体からの遺伝子サンプル採取も、コンタミネー
ションを避けることなどの必要性からいささかの「慣れ」を要するようですが、昨夏の
「実習」のおかげで、私でもなんとかできるようになってきましたが(笑).




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   nivalis - 2012/07/21(Sat) 06:49 No.2345

Imoto 様

ご無沙汰しております。
ハマクサギタマゴタケ(仮)の情報ありがとうございます。
DNA解析結果が楽しみですね。


イグチ 様

>日本産の標本に限定して、それもE氏が調べた範囲、でのことであって、「これが確定した結論・真理」というわけではない点は常に考慮しておかなくてはなりません.

Eさんも、結論だとか真理として結果報告していないと思います。鵜呑みにするなと仰りたいと思いますが、日本産に限定し現在まで調べた結果としてアマチュアの私たちも信頼するものであって、現在までの結果は真理ではないから信頼に足るものではないと言っているようにも聞こえます。論文とて現在までの結果ではないでしょうか?

>「アマチュアの同定の不正確さは、しつこく突っ込まれても困る」という『逃避』にみえないこともないように思います。

詰めが甘くアマチュアが甘いと言われる所以だと思います。けれど、アマチュアは言ってることもやってることも不正確だから、間違っているかもしれないことを言ってはいけないのでしょうか?
「図鑑にこう書いてあった、研究者がこう言ってた、だから自分はそう思い込んできた」
それが、いけないのであれば私たちは何を信頼したら良いのですか?
(原記載を読めれば確かに最善だと思いますが)
DNA解析されればよりハッキリするのにと思っていても、それができず限界と思うことは間違っているのでしょうか?
最近はAY氏ら数名によって、アマチュアももっとDNA領域に踏み込めるよう道筋を作ろうとされていますが、今はまだ誰もが簡単に踏み込める環境ではないと思います。

>nivalis さまの掲示板上に限らず、あるきのこについて、その肉眼的・顕微鏡的形質を
しっかり把握しない投稿者同士が、「仮称」を用いて議論しても、結局は水掛け論に陥る危
険があるのではないでしょうか?

だから投稿などするな、ということでしょうか?
自分が調べ上げしっかり把握しなければ投稿できないものだとすれば、この掲示板はたたまなければなりません。情報交換でより把握していけたらと思い、こういうきのこがあるがと投稿するのは間違いでしょうか?
私はgorosukeさんがオオシロタマゴタケ(仮)を紹介してくださったことにより、自分が見かけたことのあるきのこはどうなのか、と思うきっかけをいただきました。水掛け論でもその中から「では、どういうことを調べたらよいのか」を見いだせれば、私は決して水掛け論が無駄ではないと考えています。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   gorosuke - 2012/07/21(Sat) 17:18 No.2347

imoto様

imoto様は以前大分で見つかった「アンズタケ似緋色不明種」(「大分と九州のきのこ」大分きのこ会編P.26)の検鏡を担当された広島のイモト様でしょうか?もしそうならばそのことについてお話を伺いたいと思います。宜しくお願い致します。




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   イグチ 潔 - 2012/07/22(Sun) 14:46 No.2348

  nivalis さま:

   @>現在までの結果は真理ではないから信頼に足るものではないと言っているようにも聞こえます

 それは…少々「裏読み」しすぎです(汗).信頼に足るものではない、というのではなく、信頼しすぎてはいけない(脳裏のどこかで、常に批判的な視線は保っておく必要がある)という意味です.これは、私の発言に対しても「イグチさんがいうことだから」と盲信しすぎてはいけないということにもつながります.
 確固たる根拠を充分に挙げての議論であれば、「イグチさんはこうおっしゃるが…」という反論(というよりは「反証の試み」)は傾聴させていただきます.「なんとなく違うように思う」とか「〇〇さんがイグチさんと違う意見をおっしゃっていたから」というところから始まる議論は、あまり歓迎したくありませんが^^;


   A>「図鑑にこう書いてあった、研究者がこう言ってた、だから自分はそう思い込んできた」
   >それが、いけないのであれば私たちは何を信頼したら良いのですか?

 有名な研究者である〇〇氏がこうおっしゃっていたから、という「伝聞」を、議論のベースに置くのは避けたほうが無難ではないかという意味なのですが.私も含め、研究者が、採集会などの場で口頭で述べる見解が正しいとは限らないからです.研究者の意見も、その後のさらなる研究の成果に基づいて変わる(ときには、過去にその研究者から聞いた意見とまったく逆の見解を持つにいたる)ことも多々ありますし、「現場ではこうお話致しましたが、帰宅して自分の過去の論文を読み直したら、ぜんぜん逆の主張をしてました.ごめんなさい」というふうに、後でメールなどによる訂正をいただくこともあります.「信頼する」のはいいのですが、「信頼し過ぎる」・「盲信する」のは危険だという意味です.

 さらに、図鑑の記述作成には、原稿作成に伴う時間的制約・経済的制約(カラー印刷など)・図鑑の版形の決定に伴う字数制限などが伴います.良心的な著者・出版社の手になる図鑑であれば、まさか「虚偽」はないと思う(というより、そう思いたい)のですが、図鑑に載せられた情報すべてが正しいと盲信するのは危険です.写真の同定ミスもあるでしょうし、字数の関係で、同定に最も重視されるべき所見が解説文に含まれていない場合も多いのがご存知の通りです.ここでも「信頼し過ぎない」・「盲信しない」という部分を、読む側の脳裏のどこかに残しておくべきだと考えるのです.
 また、Fries その他の手になる古典まで直接に参照するのは確かに無理でしょうが、ネットの上で、原著論文の PDFにアクセスするのがだんだん容易になっている昨今、それを読まずに、図鑑の記述だけを根拠にして議論を展開するのは危険でもあり、もったいなくもあると思うのですがいかがですか?


   B>だから投稿などするな、ということでしょうか?

 上でも述べましたが、あるきのこについて、ほんの少しでも具体的な所見を挙げた上で、「投稿者としては、このきのこは〇〇だと思う」という主張を展開していただきたいと思うのです.

 「オオシロタマゴタケ? そんなきのこ、図鑑に乗ってないよ?」、「これがオオシロタマゴタケなわけないじゃない…〇〇タケだよ」、「〇〇タケっていうのも、図鑑に乗ってないんだけど」、「あ、××さんが附けた仮称だよ」、「その…〇〇タケって、どんなところに特徴があるの? オオシロタマゴタケとどこが違うの?」、「んー、仮称の名づけ親の××さんじゃないと、どこで区別できるのかとか判らない」、とか、「いや、絶対に〇〇タケだ.私は何回も〇〇タケを実際に見ているから間違いない.これはオオシロタマゴタケでは絶対にありえない!」という風にならなければいいのかも.

 でも、「オオシロタマゴタケ」で見られる重要な特徴・〇〇タケを〇〇タケという名のもとで独立した一種とみなす根拠を併記していただかないと、こちらとしても「うんうん、確かにミヤマタマゴタケとは違ってるよね。区別しておく必要があるよね」とか「いやぁ…ミヤマタマゴタケの一型に過ぎないのじゃないの?」などといった意見を提出して議論に参加できないのですよ.

 

 「他に意見を求める前に、自分の力が及ぶ限り調べよ」というのが私のスタンス(これは今関六也先生の薫陶のせいもありますが)なので、自分の力が及ぶ限り顕微鏡観察をしつこくしつこく行い、ネット上で無料で読める参考文献がないかをしつこくしつこく検索し、文献がみつかったときにはしつこくしつこくそれを読む.採集したきのこについて、一つ残らずとは申しませんが、私はそうした上でなお不明な点については、アマチュア・プロを問わずほかの方の意見や見解・知識をお借りするようにしています.私は、こちらの掲示板におみえになる方々の「師匠」というわけでもありませんから、こういった私の「きのこに対する接し方」を強制する権利はございません.でも、「イグチさんの意見がきけるかな?」とか「イグチさんの見解はどうなのかなあ?」といった期待(?)を持って議論を開始していただくおりには、できるなら、少しでも多くの情報源を当った上でお話したほうが、より充実した議論ができるのではないかと感じます.

 掲示板を畳まれてしまうのも困りますし、もし宜しければ「求められたおりにだけ意見を申し述べる」ということにしてみようかと思います(ただし、一昨年秋にも少し書き込ませていただいた通り、非常に健康状態が悪化してきており、あとどれぐらいの間きのこの世界に身を置いていられるものかが危ぶまれてきていますので、意見をお求めの方は少しでも早めにお願いできると助かります.26日、また手術です^^;)

 それでは、充実したきのこライフをお楽しみくださいますように.




Re: オオシロタマゴタケ(仮)   nivalis - 2012/07/23(Mon) 18:41 No.2349

イグチ 様

返答くださりありがとうございます。
健康状態が悪化とのこと、心配しております。
まずは養生に専心され、健康状態が回復されますことを
心からお祈り申し上げます。

ご返信下さった内容については、メールさせて頂ければと思っております。





ん〜何か変だ?  投稿者: レオピー 投稿日:2012/07/04(Wed) 21:06 No.2314

皆さんこんばんわ。

今日は7月ですよね〜?

ハナイグチ(ラクヨウ)ですが、去年の写真ではありません。リアルです。

ウスムラサキシメジ?、キオウギタケ、ナラタケ(ボリボリ)が出ています。

それに対して、ベニタケ類、イグチ類が全く出ていない。イグチなんてこのラクヨウしか見ていない

どお云うこと?

ニヴァリスさんいろいろとお疲れ様で〜す。

この何日間かで雨も振っているしもう少しです。かな?

PS:アオミノアシナガタケの場所は伐採されてしまいとても明るくなってしまいました。





Re: ん〜何か変だ?   種山 - 2012/07/04(Wed) 23:22 No.2317

子実体形成の条件として、気温(地中の温度)と湿り具合に着目した場合、きのこの発生時期は8月10日頃を中心に線対称になっているのではないかと言われた方がいて「なるほど」と思いましたが、ハナイグチもそのケースにあたるようですね。

かつて見かけた例では、ナラタケ、ナメコ、シモコシ、ヌメリイグチ、ヤマイグチ、シロエノクギタケなどがあり、いずれも6-7月と9-10月に発生しました。直接見てはいないですが、長野でも梅雨時のハナイグチがあるようです。写真は6月20日、ドイツトウヒ樹下のシロエノクギタケです。

長野でも一度オオダイアシベニイグチなどがババーンと出ましたが、ちょっと前まで晴天続きだったので鳴りを潜めています。そろそろ本番突入といきたいところです。




Re: ん〜何か変だ?   nivalis - 2012/07/05(Thu) 20:41 No.2319

>この何日間かで雨も振っているしもう少しです。かな?

今日は結構雨が降りました。
九州の方では、大変なのに
恵の雨と言ったら申し訳ないような気もしたのですが
「ああ、恵の雨」と空を見ました。

>今日は7月ですよね〜?

ハナイグチではありませんが
私も7月初旬にシロヌメりイグチを見たことありますよ〜

>きのこの発生時期は8月10日頃を中心に線対称になっているのではないかと言われた方がいて

8月10日頃は知りませんでしたが、線対称になっている話は私も聞いたことがあります。
5月にチャナメツムタケの発生をしばしば見ているので、実感として感じますね。
そういえばヒラタケなんかも、そうですよね、春先と晩秋。

>そろそろ本番突入といきたいところです。

ホント^^、ババーンと突入してほしいです。




Re: ん〜何か変だ?   レオピー - 2012/07/05(Thu) 21:35 No.2320

種山 さん
ニヴァリスさん

こんばんわです。(^0_0^)

8月10日頃を中心に線対称か、納得です。





ヒスイ色のきのこ  投稿者: gorosuke 投稿日:2012/07/01(Sun) 20:27 No.2312

 数年前から愛知森林公園でヒスイ色のきれいなきのこが観察されています。私はまだ写真でしか見たことがなかったのですが、去年くらいから「図鑑に載っていないけれど何というきのこですか?」という問い合わせが何度もきます。私も一度是非現物を見たいと思っていたところ、「発生」の一報があり早速見て来ました。去年公園管理者から聞かれたおり、「今のところそちらでしか見つかっていない貴重なきのこです。」と答えておいたので展示館前の発生地は人が入れないようロ-プが張ってありました。これから7月中旬まで観察できますのでお近くの方はご覧になって下さい。
問い合わせ先
  愛知県森林公園 (0561)53-1551 まで




Re: ヒスイ色のきのこ   nivalis - 2012/07/03(Tue) 06:36 No.2313

ホントに綺麗なきのこですね。
海華さんのサイトでしたでしょうか、以前どこかのサイトで
このきのこのことを知りましたが、愛知県のみ今時期だったのですね。
綺麗なきのこには綺麗な名前が付くと良いですね。




Re: ヒスイ色のきのこ   レオピー - 2012/07/04(Wed) 21:14 No.2315

gorosukeさん
nivalisさん

こんばんわ。

ヤぁ〜きれいなキノコですね〜(^0_0^)

一度、拝見してみたいです。

愛知県遠いな〜((+_+))




Re: ヒスイ色のきのこ   gorosuke - 2012/07/04(Wed) 21:28 No.2316

>以前どこかのサイト
以前には海華さんのところで、今年は6/18の「吉敷川だより」(きのこワ-ルド)に登場しました。  
>綺麗な名前が
前に仲間と雑談しているとき「もしこのきのこに名前とつけるとしたらヒスイガサしかないよね。」といった私の発言がきっかけとなったのか、仲間内では“ヒスイガサ”と通称しています。しばらく前にやはり地元で見つかった毒イグチ同様、正式に名前がつくとしてもずいぶん先のことだと思います。

>愛知県のみ今時期
私は傘の質感や発生環境の違いから、もしかして山口県産のきのこと愛知県産のものとは別種ではないか?と思っています。何年か前、仲間のひとりが大阪の観察会にこのきのこを持っていったと聞いていますのでご覧になった方もいるかと存じます。





Re: ヒスイ色のきのこ   nivalis - 2012/07/05(Thu) 20:19 No.2318

>今年は6/18の「吉敷川だより」(きのこワ-ルド)に登場しました。 
>山口県産のきのこと愛知県産のものとは別種ではないか?

「吉敷川だより」、時々拝見しているのですが見落としていました。
確かに愛知県産は色が濃いような感じですね。

>仲間内では“ヒスイガサ”と通称しています。

素敵なネーミングです。
「ヒスイガサ」、その通称が広まると良いですね。
(きっと、いつか誰かがこのきのこを報告されるとき、その名が候補に上がると良いなぁと
内心思っています)

>しばらく前にやはり地元で見つかった毒イグチ同様、

ん? 地元で見つかった毒イグチって?




Re: ヒスイ色のきのこ   gorosuke - 2012/07/05(Thu) 23:00 No.2321

nivalis様

>毒イグチって?
ミカワクロアミアシイグチのことです。発見者は今「田中長嶺」にかかりっきりで観察会にも姿を見せません。地元きのこ会でもこのきのこの同定が出来ない人が多いのにこのまま放っておかれそうで心配しています。

>素敵なネーミングです。
ありがとうございます。地元でも大変評判が良く、新聞で報道もされました。ただ、あくまでも仮の名なので便宜上使用する時は必ず名前の後に(仮)とつけて頂くよう関係者にお願いしてあります。




Re: ヒスイ色のきのこ   nivalis - 2012/07/06(Fri) 22:14 No.2322

>ミカワクロアミアシイグチのことです。

そうでしたか。
その名の陰には、「やっと報告された」長い時間があるのですね。

>発見者は今「田中長嶺」にかかりっきりで

岩瀬文庫で今後、展示解説の予定があるのでしょうかね
その方が出られるようになるまで
gorosukeさん、頑張って下さ〜い。

>必ず名前の後に(仮)とつけて頂くよう

やはり、一日も早く市民権が得られると良いですね^ ^。





アシブトニガイグチ  投稿者: nivalis 投稿日:2012/06/18(Mon) 16:44 No.2308

北隆館の「きのこ図鑑」を見てみると
アシブトニガイグチは次のような記述です。
「 足太苦猪口。近年、鳥取市郊外の雑木林で7月に採集されたもの。食毒不明。
傘は径5〜10cm,表面は暗紫褐色からのち褐色となる。肉は白色で苦味があり,切断しても
変色しない。傘の下面は管孔状で比較的短く,柄に直生か多少垂生状で傷つけると多少褐変する。
柄は太い倒こん棒状で、表面は鈍いピンク色、強くこすると次第に暗オリーブ色に変色する性質
がある。近似種にニガイグチモドキがある。」

今日は過去の写真を見ていて
「あれっ?」と思う写真を見つけました。2007年8月19日に砂川市で撮ったものです。
写真を撮ったときは「ニガイグチモドキ」だと思って撮った記憶があります。
変色性は確かめていませんが,触った跡が変色しているようです。
もしかしたら、これがアシブトニガイグチじゃ・・・と思わされています。






ナラタケとカバイロタケ?  投稿者: konpas 投稿日:2012/06/16(Sat) 10:06 No.2303

こんにちは。ご無沙汰しています。
6月14日に福島県の磐梯山登山に行ったら,ナラタケがありました。一つの笠径が10p近くの株がありました。春にこのような大きいのを見たのは初めてで嬉しくなりました。

それと磐梯山山頂直下でカバイロタケと思われる子実体を見つけました。
周辺は森林限界を超えて,笹と低木(ヨウラクツツジ系と岩場でした。)
カバイロタケだろうと思い,帰宅後に図鑑と見比べてみると,ヒダが図鑑の記述と違うようなので,迷っています。
図鑑ではヒダは「密」。他の図鑑では「やや密」と記述されていますが,この子実体は私の感じでは,「やや疎」のように思われます。
また,図鑑にはヒダ縁に記述がないのですが,この子実体は「細円鋸歯状」に見えます。

迷っていますので,よろしければ教えていただけないでしょうか。
1.「やや疎」の子実体もあるのでしょうか。それともこれは「やや密」と見るのが妥当でしょうか。
2.カバイロタケのヒダ縁は「細円鋸歯状」なのでしょうか。

ご教示よろしくお願いします。





Re: ナラタケとカバイロタケ?   nivalis - 2012/06/16(Sat) 12:01 No.2304

ご無沙汰しています。

シーズン初めに、予期せず
傘と柄のある大きなきのこに出会えると嬉しいですよね。
良かったですね。

私はカバイロタケを見たことがないのでわかりませんが
ミヤマツバタケという種に似ているように思います。
原色日本新菌類図鑑を見てみると
ミヤマツバタケのヒダについての記述は「やや疎」「淡硫黄色〜のちややオリーブ色〜濃褐色」
ヒダ縁は「やや黄色で微毛状」とあり、
世界きのこ図鑑では「灰色または紫褐色〜ほぼ黒色で、縁部は白色で縁どられる。」とあります。
どちらも「細円鋸歯状」の記述はありません。
同じ種でも、色の表現が違うのですね。

写真のきのこのヒダ縁を「縁どり」と見るか「鋸歯状」と見るか、どうなんでしょうね。
私も分かりません。すみません。




Re: ナラタケとカバイロタケ?   イグチ 潔 - 2012/06/16(Sat) 18:13 No.2305

  >森林限界を超えて,笹と低木・・・

 Stropharia のほとんどはリタ−を分解する菌ですから、周辺の樹種は同定のキーポイントにはなりにくいと考えられます.

  >密・やや密・疎

 こういった表現はアナログであり(何枚以上なら「密」、何枚以下なら「やや密」、という基準が明確ではない)、どうしても恣意的なものになってしまいます。チチタケとヒロハチチタケとの間においてみられるほどなら、ある程度の説得力があるかもしれませんが、一般的にひだの密度だけを根拠に同定することはできず、補助的指標として考えたほうが無難です.記載に際しては、「密」とか「やや密」だけに留めず、「一個のかさにおいて、ひだの枚数は〇〜△枚」などと記述します.かさの開き具合によっても印象が変わる(かさが大きく展開すれば、相対的に、ひだとひだとの間隔は広くなる)形質ですから、図鑑の記述においても、かなりあいまいな表現になってしまうのです.


  >縁どり? 鋸歯状?

 「縁どり」と「鋸歯状」、という用語の境界も多分にあいまいです.成熟した胞子が無色である菌群では、いっぱんにひだの縁シスチジアが大形で、その密度が高い場合(ひだの縁がシスチジアばかりで担子器がない場合さえある−この場合、「ひだの縁には不実帯を有する」とか「ひだの縁は不稔」という表現をする研究者も多い)に見出されます.また、縁シスチジアの内容物が着色している場合なら、ひだの縁にさまざまな色調の縁どりが観察されますが、縁シスチジアがあまりにも小さい場合・かなりの大きさを持つが数が少ない場合・縁シスチジアが着色してはいるものの、その程度が弱く淡色である場合には、肉眼では「縁どられている」と判断しにくい場合も多々あります.

 Stropharia 属では、成熟した胞子が暗紫褐色となりますので、成熟した胞子を生じた「ひだの側面」は着色しますが、縁シスチジアが大部分を占める(すなわち、ほぼ不稔な)ひだの縁だけが胞子による着色を生じず、結果として白い縁どりとなって観察されることが多いのです.今回のものもそのケースに当ると考えます.おそらく、無色かつ大形な縁シスチジアがひだの縁に群生し、その部分にはほとんど担子器がないのではないでしょうか.

 マツオオジやイタチナミハタケなどは、顕著な縁シスチジアはもたないのですが、そのひだの縁は肉眼で観察し得るほどの粗大な鋸歯を生じています.厳密には、このようなもののみを「鋸歯状」と記述するほうがわかりやすのではないかと思いますが・・・

 現状では、「肉眼的に『縁どり』にみえるか、それとも『鋸歯状』にみえるかは、縁シスチジアの大小や多寡によって影響される」と認識しておくのが妥当でしょう.大形かつ有色な縁シスチジアが無数に備わっている場合には、「鋸歯状をなすとともに、〇〇色に縁取られる」ケースもあり得ます.

 私ならば、「ひだは〇〜△枚/p、灰紫色ないし暗紫褐色、ただしひだの縁は不稔で白っぽく、不規則な微鋸歯状をなすことがある」と記載しておき、種の同定に関しては、ひだの枚数や、「ひだの縁が鋸歯状であるかどか」にはこだわりません.Stropharia 属の検索表においても、ひだの枚数はキーとして挙げられていませんし、この属のきのこはほぼすべて、成熟した子実体においてひだの縁が白っぽく残り、往々にして微鋸歯状を呈するものだからです.




Re: ナラタケとカバイロタケ?   小山 明人 - 2012/06/16(Sat) 21:50 No.2306

 私が最近観察したミヤマツバタケと思われるものです。まだ、顕微鏡観察はしていませんがヒダの縁は断続的に白い縁シスチジアが発達しているようです。鋸歯状とは考えていません。





Re: ナラタケとカバイロタケ?   nivalis - 2012/06/18(Mon) 16:18 No.2307

イグチさん、小山さん、コメントありがとうございます。

 >マツオオジやイタチナミハタケなどは、顕著な縁シスチジアはもたないのですが、そのひだの縁は肉眼で観察し得るほどの粗大な鋸歯を生じています.厳密には、このようなもののみを「鋸歯状」と記述するほうがわかりやすのではないかと思いますが・・・

そうですね。その方が分かり良いように思いました。




Re: ナラタケとカバイロタケ?   konpas - 2012/06/19(Tue) 06:45 No.2309

皆さん,早速のご教示ありがとうございます。
お礼の返信が遅くなり申し訳ありません。

イグチ 潔さん,
丁寧かつ詳細なコメントありがとうございます。ただ,私にはずいぶん難しいものでした。それで図解キノコ鑑別法(監訳者;井口,訳者;河原,発行所;西村書店)を開きながら,二日間かけて何度か読み直してみたところ,多少なりとも理解することができました。改めて,このきのこのヒダを拡大写真で確認してみると,白っぽい縁どりがあり,鋸歯とは言えないなぁと思いました。そして「なるほど,これが縁どりで縁シスチジアの大きさなどで見いだされることがあるのか。」と理解できました。

nivalisさん,
いつも早々とコメントを付けて下さりありがとうございます。
私はカバイロタケと思い込んでしまい,他の種に思い至りませんでした。迷ったときは前後に記載されている種についても,その記述を読む必要があると反省です。

小山 明人さん,
画像を添付いただきありがとうございます。
3枚目の画像は縁どりについてよく理解できました。
改めて私の画像と見比べてみました。私の子実体はずいぶんがっしりしている様に見えます。ここの子実体の違い程度のことかもしれませんが。

皆さんにご教示をいただき,改めて原色日本新菌類図鑑と見比べてみました。
1.肉は傘の中央部においてやや厚く。表皮下は赤橙色。
2.ひだの縁はほぼ白色。
3.柄の基部に長い粗毛がある。
以上の3点からカバイロタケに似ているが,柄が太くがっしりしている。
また,
1.ひだの縁は微毛状。の点ではミヤマツバタケに似ている。

そして自分なりに出した結論は,カバイロタケと思われるが,ミヤマツバタケの可能性もあり,さらに柄が太くがっしりしていることから,Naematoloma aurantiacumの可能性も高い,と思ってネットで検索してみたら,Naematoloma aurantiacumは柄に赤みがありかなり違いがありました。
です。
結局はよく分からない(苦笑)というところで落ち着きました。

今回も皆様にコメントいただき,大変勉強になりました。ありがとうございます。
またよろしくお願いいたします。





Re: ナラタケとカバイロタケ?   イグチ 潔 - 2012/06/19(Tue) 16:37 No.2310

  konpas さま:

 >ずいぶん難しいものでした。

 あぅ!(^^;) 「平易に、平易に」をモットーに説明さしあげようと四苦八苦したのですが、まだまだ「伝達力」方面の修行が必要なのかもしれないと自省しておりますー
 『図解キノコ鑑別法』の訳出に当っても、河原先生と、何度も激論をかわした覚えがあります.「この訳語は、日本の菌学研究者・菌学愛好家には違和感がある」、とか「原書(英語版)の定義では、あいまいすぎるから補足すべきではないか?」とか(笑).また、原著(英語版)で示された挿絵や写真も、私からみると粗末で、日本語版の読者が理解できるかどうかが大変不安だったりしたのですが、結局「原版に忠実に!」ということで、そのままになってます(心残りですー).

 >ミヤマツバタケ? Naematoloma aurantiacum?

 ミヤマツバタケはかなりひょろひょろしたきのこです.また、かさの中央部には、往々にしてなだらかな突出部が認められます.小山氏が挙げられた画像は、ひだが褐色系のもののように思えますので、むしろ Pholiota 属に置かれるべき菌ではないかとの疑いを持ちました.Naematoloma aurantiacum は、種小名(オレンジ褐色の、の意)が示すように、カバイロタケ以上に子実体の赤みが強く、全体に大形であり、柄は軟骨質で細長い菌です.

 かさに粘性があれば、むしろツヅレタケあるいは Stropharia ambigua などである可能性も考えられます.両者ともにがっしりした子実体を形成し、ひだおよび胞子紋は褐色を帯びた暗紫灰色を呈し、かさは湿時に著しい粘性を有し、柄の下部は脱落しやすいささくれにおおわれます.また、内被膜は崩れやすく、通常は完全なつばとならないことが多く、かさの縁に粉塊状の被膜片として残るにとどまる(降雨などに逢えば脱落してしまうのが普通)のも特徴です.
 ツヅレタケは、日本では北海道の針葉樹林から記録された種類です(本州でも、やや標高が高い地域のカラマツ林などで、まま発見されますが).また、S. ambigua は、日本からはまだ公式な記録がない菌ではありますが、私は宮城県仙台市や山梨県小淵沢・静岡県富士山(須走口五合目)などで採集したことがあります(いずれも、カラマツ・アカマツ・ウラジロモミなどの林内です).この両者は、肉眼的に識別するのはやや難しく、厳密には顕微鏡下での形質を確認する必要があります.

 「まったく見当がつかない菌」の同定に際しては、まずは胞子の色を確認することが不可欠です.最終品を持ち帰るのに紙袋を用いる方が多いのですが、アルミホイルで子実体を包んで持ち帰るようにすると、紙袋よりも内部の湿度が高まるためか、帰宅する頃にはアルミホイルの内面に胞子紋が形成されていることがよくあり、同定作業にあたって大変参考になります.暑い時期で、アルミホイルに包むと子実体が傷むことが懸念されるようであれば、かさの小片を切り取ってアルミホイルに包み、残りの子実体を紙袋に収めて持ち帰るのがいいかと思います.




Re: ナラタケとカバイロタケ?   konpas - 2012/06/20(Wed) 14:30 No.2311

イグチ 潔 さま,
重ねてのご教示ありがとうございます。

『図解キノコ鑑別法』の「第T部 肉眼的形態」は,私にとっては大変わかりやすく,各種きのこの図鑑の用語などを理解するのに役立っています。「第U部 顕微鏡的形態」は1〜2度目を通しただけでは,全くチンプンカンプンでした。きのこを顕微鏡などで見たことがない人間ですので,当然ではありますが。
しかし,イグチ 潔 さまの最初のご教示内容を,『図解キノコ鑑別法』と照らし合わせながら,何度か読み直してみると,多少なりとも理解することができました。
きのこ内部の構造(って言い方おかしいのかな)を理解し,肉眼的形態を観察すると「なるほど〜」と納得することができました。
nivalisさんのこの掲示板ではかなり厳しいコメントを発信されている方(失礼)の訳出本なのに,ほんとに平易で分かりやすく,私の持っている図鑑類の中でも,長く持ち続ける1冊となりそうです。また,きのこ初心者で種名をより正確にあるいはきのこのことをより詳しく知りたい方には,良きバイブルと言っても良いかなと思っています。

>かさに粘性があれば、むしろツヅレタケあるいは Stropharia ambigua などである可能性も考えられます・・・

「続 北海道のキノコ(著者;五十嵐恒夫 発行所;北海道新聞社)の写真を見たところ,「おぉ,これだ!」と思いました。
ただ,「原色 日本新菌類図鑑」の検索表では,傘の表面はゼラチン質で著しく粘性。との記述があり,この点がかなり気になります。この子実体は湿時粘性程度かなと感じています。

結局自分では結論が出せませんが,たった1個の子実体で,いろいろ勉強することができたので,良かったなぁと思っています。

>まずは胞子の色を確認することが不可欠です.最終品を持ち帰るのに・・・

9月前後の登山では,虫取りかごを腰にぶら下げて歩き,これはと思うきのこを採取して,帰宅後に図鑑と見比べていました。これからは今の時期から虫かごを用意したいと思います。

皆様,今後もいろいろなご教示よろしくお願いします。





アシブトニガイグチの文献  投稿者: こうとく 投稿日:2012/06/14(Thu) 00:27 No.2301

nivalisさん

アシブトニガイグチの文献は、日本菌学会講演要旨集以外では、北隆館「原色きのこ図鑑」168ページに載っています。
ただし、写真ではなく絵です。
私が知る限りではこれが唯一です。

日本産きのこ目録にはこの情報はまだ載せていません。
作業が追い付いていないのです(泣)




Re: アシブトニガイグチの文献   nivalis - 2012/06/14(Thu) 09:14 No.2302

こうとく さん

教えていただきありがとうございます。
北隆館「原色きのこ図鑑」は持っていませんでしたので、amazonで中古本を注文いたしました。

>作業が追い付いていないのです(泣)

MycoBank's opinion記載の確認作業もされていると思います。
普通の人には、とても出来る作業ではないです。
学名だけでなく分類も違っていたり、わずか数種を調べるのと違い
何人かでプロジェクトを組んで、やっとできる作業をお一人でやっているのですから
本当に大変だと思います。
私の頭は混んがらがりっぱなしですが、私に出来そうなことがありましたらおっしゃってくださいね。





出ていました。  投稿者: レオピー 投稿日:2012/05/20(Sun) 21:56 No.2296

こんばんわ。

お疲れ様です。

今日、野幌に行って来きました。

そこで、こんなきのこが出ていました。





Re: 出ていました。   nivalis - 2012/05/20(Sun) 23:02 No.2297

役員会のついでに寄られたのだと思います。役員会、お疲れ様でした。
実は、10日前くらいにチラッと私も見に行ってきました。
今年は、オオシャグマの発生はぐっと少ないように思いましたが
イエローが出ていたんですね。

春先のきのこの出が少ないと、今年一年キノコの出も少ないんじゃないかと
心配になってきますよね。
皆様のところはいかがでしょうか?




Re: 出ていました。   オリミキ - 2012/05/21(Mon) 10:03 No.2298

ご無沙汰しております。

日光は桜が満開、2週間ぐらい遅れているでしょうか。
オオシャグマタケ:5月16日 日光
シロキクラゲ:5月20日 福島
おまけ:5月21日 東京





Re: 出ていました。   nivalis - 2012/05/22(Tue) 20:31 No.2299

オリミキさん、ご無沙汰です。

日光は桜が満開ですか
北海道は道北・道東あたりが、今頃満開でしょうか…
きょうは、今年初めてカッコウの鳴き声を聞きました。
いよいよ、種の蒔き時ですが
何だか天候不順で、いつもの春より寒いような気がします。
(でも、北見では28℃とかトンデモないところがありますけど)

とてもきれいな写真を見せてくださり、ありがとうございます。
おまけの写真は、見事に撮れましたねv。
実際に見れた方が羨ましいです〜。




Re: 出ていました。   レオピー - 2012/05/22(Tue) 20:37 No.2300

ニヴァリスさん
オリミキさんこんばんわ。

イエローは今年は一つで、厚真ではまだ出てきていません。

厚真では皆既日食は曇っていて見られなかったので、見事な写真ありがとうございます。





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