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アンズタケ似緋色不明種  投稿者: gorosuke 投稿日:2011/09/04(Sun) 22:35 No.2184

白いきのこばかり見飽きたかと思いますのでやはり今が旬の違う色のきのこを見て下さい。十数年前、近所の緑地で見つけました。発生時期や見た目から初め「こんな大きなベニウスタケもあるんだ。」と考えていましたが、現在ではさすがに別種と気がつき、どなたか詳しい方に見て貰わなければと感じていました。そして昨年、広島の観察会に行った仲間がお土産にくれた「大分と九州のきのこ」図鑑(大分きのこ会編)を見ていたらP.26に良く似たきのこが「アンズタケ似緋色不明種」として載っています。さっそく大分きのこ会に連絡を取ると「このきのこは菌糸にクランプがないので確認して下さい。」とのこと。今年も発生したので調べてみるとクランプはなく、標本を送って見て頂いたところでもやはり間違いないとのことです。





Re: アンズタケ似緋色不明種   nivalis - 2011/09/18(Sun) 11:55 No.2185

とっても稀菌のようで、見せていただきありがとうございます。
「大分と九州のきのこ」には『2000年に宮崎県境で2本見つかった』とありますね。
本文にも組織はヌメリガサ科に近いとありますが、確かに見た感じヌメリガサ科のきのこにも見えます。
今度、青森のK藤さんに送って見てもらってはいかがでしょうか?




Re: アンズタケ似緋色不明種   gorosuke - 2011/09/18(Sun) 23:02 No.2186

nivalis様

>とっても稀菌
大分では発生が止まってしまったようですが、こちらではまだ出ています。自生地は一箇所だけで、広さも数百メ-トルの範囲とはいえかなりの数が見られます。当初、「ベニウスタケの大型の物」と勘違いしていたため、普通のベニウスタケと混同して食べていました。地元のきのこ会の仲間にも食べさせてしまっていたので、菌糸や担子器基部にクランプが無いのが判った時は体が凍りついてしまいました。

>組織はヌメリガサ科
ヌメリガサ科の組織とは何を指して言っておられるのか私には理解できません。しかしこのきのこはアンズタケ以上にアンズ臭も強く、仮にフリ-スが設けた「アンズタケ科」にクランプが必要用件であっても、私にはアンズタケ科のきのこに思えます。

>青森のK藤さんに
今、大分きのこ会では広島のどなたかに調べて頂いているそうです。その結果を待ちたいと思いますが、可能なら是非「コナン」様にも見て頂ければと考えています。現場は「ナラ枯れ」が急速に広がっていて、コナラ、アベマキ、モンゴリナラなどと菌根共生していると想像されるこのきのこも、絶滅の可能性を持っています。せっかく見つけたきのこなので、その前に何とか世の中に出してやりたいと思っています。




Re: アンズタケ似緋色不明種   gorosuke - 2011/09/19(Mon) 19:35 No.2187

>アンズタケ科
アンズタケ属の間違いです。ちゃんとアンズタケ属と書いたつもりだったんですが〜。最近、若い頃には絶対なかったことが良く起こります。

このきのこの大きさは平均直径4〜5センチといったところですが、12センチを超えるものもあって圧巻です。





Re: アンズタケ似緋色不明種   nivalis - 2011/09/19(Mon) 20:38 No.2188

>大分きのこ会では広島のどなたかに調べて頂いているそうです。

結果が楽しみですね。
どちらなんだろうと私も興味を持ちましたので
もしわかりましたら、ぜひ教えてくださいね。

>その前に何とか世の中に出してやりたいと思っています。

叶うと良いですね。




Re: アンズタケ似緋色不明種   種山さんの地元S大のE - 2011/09/28(Wed) 19:50 No.2191

>組織はヌメリガサ科
>菌糸にクランプがない

近年まで、アンズタケ属とクロラッパタケ属の違いがクランプの有無で分けられていましたが、アンズタケ目の系統解析の結果から、両者の間にクランプの有無は関係ないことが分かっています。現に、ミキイロウスタケにはクランプがありますが、同属のクロラッパタケにはクランプがありません。このようなことがあるので、クランプの無いアンズタケ属菌がいてもおかしくはありません。いないという証明は不可能だと思います。

アンズタケ属であれば、菌糸内に多量の油滴(透明〜黄色)がみられ、多くの場合2-8胞子性(担子器の小柄が2-8本)なので、油滴と担子器小柄を観察されてみてはいかがでしょうか?




Re: アンズタケ似緋色不明種   gorosuke - 2011/09/29(Thu) 22:42 No.2195

>E様へ

図鑑を見ていくら勉強しても得られない貴重な情報をいつもありがとうございます。
偶然ですが私の従兄弟もしばらく前からS大でお世話になっています。医学部で神経化学を専門にしています。彼をみているとプロの研究者の皆様がいかに普段多忙かよく分かります。貴重なお時間を私の様なアマチュアのためにさいて頂いて感謝感謝です。

>クランプの有無は関係ないことが
私はこのきのこを「オオベニウスタケ」と仮称していますが、もしアンズタケ属でなければ「オオベニラッパタケ」と改称しようと思っていました。もう少し待つことにします。

>油滴と担子器小柄
アンズタケの仲間はどこをポイントに検鏡すればよいか分からなかったのでとても参考になりました。また、私は今まで16個の胞子をもつ子嚢は見ていますが、ステリグマが8本の担子器をまだ見たことがありません。是非見てみたいです。






白いイグチ  投稿者: gorosuke 投稿日:2011/08/17(Wed) 22:35 No.2179

>イグチ様
いろいろご教授、ありがとうございます。長くなったのでスレットを変えます。
次のきのこも何年か前から写真は撮ったもののわからずにいるものです。山口県で見つかっているウツロイイグチ属のきのこに似ているので海華さんの掲示板にもアップしてあるのですが、おなじ「白」つながりでこちらでも見て頂きたいと思います。傘に粘性があり変色性(赤変の後オリ-ブ褐色)もあります。もし次回、見つけたらウツロイイグチ属であることを確認したいと考えています。管口が黄金色で胞子紋が黄褐色という特徴は調べるつもりでおりますが、その他にはどんな点に注意して観察すれば良いでしょうか?





Re: 白いイグチ   種山 - 2011/08/18(Thu) 22:17 No.2180

gorosukeさま

返信したくとも、どたばたしていたため、なかなかできませんでした。

No.2170の白いイグチは、すでにどなたかが発表すると聞いています。その方が「追加標本は必要ない」ということでしたら、ぜひ標本をいただければと思います。>だれかご存じないでしょうか?

No.2179の新たな白いイグチは、なんかTylopilusのようにも見えますね。管孔が喝変した感じが良く似ています。

胞子の色を見る場合、胞子紋でなくともおよその傾向を見る事は出来ます。

1)乾燥標本から子実層托実質の切片を切り出す。
2)水で柔軟化する。
3)柄付き針で切片から胞子を洗い流す。
4)切片を取り除く
5)水滴の中には胞子が含まれている。
6)ドライヤーで水分をとばし乾燥させる。
7)カバーグラスをかけて検鏡。

上記手順でドライマウント時の胞子の色を確認できます。ウツロイイグチでは胞子が黄色を帯びている事を確認できました。ウラベニイロガワリ節では緑を帯びた胞子を確認できました。




Re: 白いイグチ   買うとく - 2011/08/18(Thu) 23:24 No.2181

買うとくです。

gorosukeさん、横槍を入れてすいません。

白色の写真のイグチは非常に興味深いですね。

もしかしたら、「Rubinoboletus ballouii var. fuscatus」に近いキノコではないかと思いました。

ちなみに私はまだ、実物を見た事はありません。
ただ、一度だけ写真を見た事があります。

兵庫きのこ研究会の旧ホームページの中の「情報掲示板」の「INDEX 7」にMushyさんがTylopilus ballouii var. fuscatusの写真を投稿されています。
この時の写真のキノコは長沢先生が同定されたようです。
http://hyogo-kinoko.chicappa.jp/kinoko2006/

その写真とgorosukeさんの写真を比べると管孔と柄の感じがよく似ているなと感じました。
ただ、傘の色が合わないのかなと思ったりもしています。
ですが、北陸のきのこ図鑑では類白色と書いていたりしています。

Rubinoboletus ballouii var. fuscatusの情報は非常に少ないです。
私が知っている範囲で記載情報を列記してみました。


@勝本謙. 2010. 日本産菌類集覧 p. 874. 日本菌学会関東支部.
 ヨゴレキニガイグチ Rubinoboletus ballouii var. fuscatus = Tylopilus ballouii var. fuscatus

AHongo, T. 1980. 滋賀大学教育学部紀要 30:66.
 「傘や茎が黒みを帯びる。アカマツ・コナラ林に発生」

BHongo, T. & Nagasawa, E. 1977. Rept. Tottori Mycol. Inst. 15:53.
 ヒビワレニガイグチ Tylopilus areolatus として顕微鏡図が掲載されているが、
 「Nagasawa, E. 1997. Rep. Tottori Mycol. Inst. 35:65.」
 で、Tylopilus ballouii var. fuscatus の間違いであったと指摘されている

C今関六也・本郷次雄編. 1989. 原色日本新菌類図鑑 (U) p. 38. 保育社.
 「胞子が小型(6〜7.5×4〜5μm)、類卵形〜短楕円形」

D池田良幸. 2005. 北陸のきのこ図鑑 No. 812. 橋本確文堂.
ヨゴレキニガイグチ Tylopilus ballouii var. fuscatus
 記載文を抜粋すると
 傘:類白色〜淡黄色、成熟すると暗褐色
 柄:頂部〜上位は黄色、中位〜下位は傘と同色か淡い
 管孔・孔口:白色→帯褐黄土色、傷口は汚褐色 
 肉:白色、傷口は徐々に淡紅褐色に変色、苦味あり
 胞子紋:黄土色


こんな程度です。
Rubinoboletus ballouii var. fuscatusと確信のない情報で恐縮です。

一度ご検討いただけると幸いです。




Re: 白いイグチ   gorosuke - 2011/08/19(Fri) 20:52 No.2182

種山様

>ぜひ標本をいただければと思います
今回採集したシロヤマドリタケは種山様に貰って頂くことにしました。今、冷蔵庫を見たらまだ生標本も何とか形を保っています。後ほどメ-ルを差し上げますので、送付先ご住所をお知らせ下さい。

>なんかTylopilusのようにも見えますね
私のパソコンではニガイグチ属のファイルに入っています。その可能性は高いと考えています。

>ドライマウント時の胞子の色を確認できます
ドライヤ-は髪の毛を乾燥させるだけに使っていました。今後私もやってみたいと思います。

買うとく様

貴重な情報をいつもありがとうございます。今、このほかにも大分きのこ会のH.Pに写真をアップしたきのこも新種みたいで、そちらが一段落したらゆっくり検討したいと思います。このきのこは紡錘形の縁シスチジアがびっしりはえていたり、側シスチジアも有色で内容物があるなどするのでそのあたりからなにかわかるかもしれません。




Re: 白いイグチ   種山 - 2011/08/19(Fri) 22:14 No.2183

gorosuke様

ありがとうございます。
サイトに表示したアドレスは事務所に行かなければ見れないので、明朝、確認して返信致します。

よろしくおねがいいたします。





シロヤマドリタケ  投稿者: gorosuke 投稿日:2011/08/13(Sat) 22:59 No.2170

この季節は山に入ると蚊の襲撃がすごいのであまり行きたくないけれど、この時期にしか見られないきのこを見るため連日通っています。昨日も、何年か前から気になっていたきのこを見つけました。昔師匠に見せたところ、カビが生えているんじゃないか?と言われてそのままにしてありましたが、前にgajin様のサイトの画像置き場で見たものと同じきのこではないか?と思って調べてみました。肉眼的特徴や胞子、シスチジア等も矛盾する点は無いので「北陸のきのこ図鑑」に載っているシロヤマドリタケとして間違い無いようです。真っ暗なカシの雑木林に生えていて幻想的ではありましたが、銀レフも役に立たないので仕方無く林外に持ち出して標本撮影をしました。




Re: シロヤマドリタケ   gorosuke - 2011/08/13(Sat) 23:01 No.2171

画像がうまく送れなかったので再投稿します。





Re: シロヤマドリタケ   nivalis - 2011/08/14(Sun) 17:24 No.2172

こんにちは gorosukeさん

稀なきのこを見せてくださり、ありがとうございます。
稀なきのこのシロを知り、今年もその発生を確認できたって嬉しくなりますよね。
ただ・・・写真を見せていただく側としてもう少し画像が大きいと嬉しいです。

そちらは、そこそこ色々なキノコが発生しているのでしょうか?
こちらは
昨日、お墓参りの帰省途中、マイフィールドに立ち寄ってみましたが
このところのカラカラお天気で、キノコの姿は全くありません。
昨年は雨が多く、この季節には多種のきのこが見られたのですが
今はホントに全くないと言っていいほどです。
今日は、久しぶりにまとまった雨がふりましたので
2〜3日後には出てきてくれると思うのですが・・・。

皆様の所は、きのこの発生状況いかがでしょうか。




Re: シロヤマドリタケ   gorosuke - 2011/08/14(Sun) 21:14 No.2173

nivalis様

>もう少し画像が大きいと
画像サイズが大きいと送れない場合が多いので縮小しています。送信が可能なら以後フルサイズの3648×2736で送ります。

>そこそこ色々なキノコが発生しているのでしょうか
こちら(東海地方)では例年7月に発生するきのこが今出始めたけれど雨が無くて出るに出られないといった感じです。ゲリラ的降雨に恵まれた所や湿度の高い場所では結構見られます。

*試験的に老菌の写真を縮小せず添付します。




Re: シロヤマドリタケ   gorosuke - 2011/08/14(Sun) 21:32 No.2174

きれいなきのこの写真はよそのサイトでも公開されいるのでシロヤマドリタケの老菌もご覧下さい。





Re: シロヤマドリタケ   nivalis - 2011/08/14(Sun) 22:38 No.2175

>画像サイズが大きいと送れない場合が多いので縮小しています。送信が可能なら以後フルサイズの3648×2736で送ります。

「当BBSマナー」が上の欄にありますが
画像は大きすぎても見難いので、1200ピクセル以下、容量は1MB以下にお願いしています(ひとつの記事で容量合計が1MB以上になると投稿できないよう設定しています)。一般に見易いのは横幅800ピクセル前後じゃないでしょうか。

>こちら(東海地方)では例年7月に発生するきのこが今出始めたけれど雨が無くて出るに出られないといった感じです。

なるほど、そうでしたか。
いつもなら、ヤマドリタケやススケヤマドリタケは7月の中旬頃には発生しているのですけど、全く見当たらず。もしかしたらこれから発生するのかもしれませんね。テングタケ科のきのこもこれからなのかもしれません。

>シロヤマドリタケの老菌もご覧下さい。

ありがとうございます。
ヤマドリタケ属だけあって、最初孔口は白色菌糸でふさがれていても
こんなにまっ黄になるんですね。それと、結構網目は大きくなるんですね。




Re: シロヤマドリタケ   イグチ 潔 - 2011/08/15(Mon) 06:30 No.2176

 関東地方は雨が少なすぎてヒマ、です −へ−;


   >ヤマドリタケ属だけあって、最初孔口は白色菌糸でふさがれていて
  もこんなにまっ黄になるんですね。

 2174の画像を眺めて、少し考え込んでしまいました.

 ヤマドリタケ属では、胞子紋は多少とも緑色を帯びるはずで、もしまったく胞子紋にオリーブ色の色調を含まないとすると、ウツロイイグチ属に入ってしまう可能性があるからです.

 個人的には日本産の「ムラサキヤマドリタケ」や今回の「全体が白いヤマドリタケ」はウツロイイグチ属に置かれるべきなのか…とも感じるのですが、ウツロイイグチ属は、「かさの表面はアルカリで緑変せず、柄は網目を欠く」と定義されていまして、日本産「ムラサキヤマドリタケ(かさはアルカリで緑になるし、柄には隆起した網目模様がある)」などとは、明らかに性質を異にしております.

 将来は、あるいは新属ないし新亜属が設けられることになるかもしれません(汗)が、もしまた発見されましたら、この類を専門に調査されている方(長野の種山氏や、北海道の北原女史とか?)に送ってさしあげるとおおいに役に立つのではないかと思います.




Re: シロヤマドリタケ   gorosuke - 2011/08/16(Tue) 22:46 No.2177

古い生態写真が残っていたのでそれもアップします。見て頂くとわかりますが、非常に奇形や虫食いが多く、今回きれいなきのこを見つけたので初めてこのきのこだと気が付きました。

>新属ないし新亜属
私は最初このきのこを見た時、質感や柄の網目からホオベニシロアシイグチのアルピノではないか?と思いました。もしBoletusではなくても不思議ではないと思います。

>送ってさしあげるとおおいに
もしご迷惑でなければ是非お送りしたいと考えています。

今回のきのこの同定には「きのこワ-ルド」さんやgajinさんの「あやしいきのこ」を大いに参考にさせて頂きました。皆様に感謝します。





^^;   イグチ 潔 - 2011/08/17(Wed) 00:13 No.2178

   >質感や柄の網目からホオベニシロアシイグチのアルピノではないか?


 アルピノ、ではなくてアルビノ(albino)、ですね、まず(入力ミスですか? それとも記憶ミスですか?)^^;


 質感や柄の網目の有無では、属レベルでのイグチ類の正しい分類はできませんのでご注意ください.(−へ−b)


 イグチ類の分類の肉眼的なキーポイントは、まずは胞子紋の色調と、外生菌根を形成している(と思われる、発生地周辺の)樹木の種類、の二点です.

 イグチ類の胞子紋はなかなかうまく作れないことも多いようですが、せめて成熟した子実体の管孔の色調だけは確認する必要があります.
 ホオベニシロアシイグチでは、胞子紋は肌色(胞子の落下が少ない時)ないし帯褐ブドウ酒色〜くすんだ灰紫色を呈し、かさが開いたものでは管孔面が淡紫色を帯びるので、その点に注目しなくてはなりません.

 いっぽう、ヌメリイグチ属の菌は、ほぼすべてがマツ科の針葉樹(アカマツ・クロマツ・ゴヨウマツ・ハイマツ・カラマツ.ヒマラヤスギ・エゾマツ・トドマツその他)に外生菌根を形成することで特徴づけられますし、ヤマイグチ属はカンバ属(亜寒帯〜温帯産のヤマイグチ類)またはブナ・コナラ・クリ・カシ類・マテバシイなどのナラ属(温帯〜暖帯ないし亜熱帯に分布するアカヤマドリなど)と菌根を作ります.

 胞子紋は、ともに黄褐色〜暗褐色(ときに紅褐色または帯オリーブ褐色)で、ニガイグチ属のように赤みを帯びることはなく、ウツロイイグチ属やクリイロイグチ属のような黄色系を呈することもありません.


 どんな樹木に外生菌根を形成しているのか、野外で確実に確かめるのは困難ですが、せめて胞子紋の色調(ひいては成熟した子実体の管孔の色)については、イグチ類を採集したおりには、絶対に見逃さずに観察していただきたいと存じます.





標本撮影法  投稿者: har.高橋 投稿日:2011/08/01(Mon) 12:07 No.2163   HomePage

種山様の生け花風標本撮影法を大変興味深く拝見させていただきました。私も20年ほど前から似たようなスタジオ撮影を行っておりますが、私の場合剣山の代わりに油粘土を用いています。油粘土は適度な硬さがある反面柔らかく伸縮自在ですので、きのこを固定する針として爪楊枝やへら形楊枝、串など、きのこの大きさや形に合わせて様々な形の物を選べるメリットがあります。またきのこを刺した針を自由に動かせるので傘の裏側や表面を拡大して写す時も固定針に刺したまま簡単にアングルを変えて撮影できます。虫に食われて柄が中空になっている場合は串を2本以上用いて固定します。柄だけでうまく固定できない場合は傘にも固定針を刺すようにしています。ツエタケやオオシロアリタケのような偽根のついた長いきのこは垂直に立てるのが困難なので、横に寝かした形で傘と柄に複数の串を刺すようにしています(添付写真を参照)。このように何回でも使えて、どのような条件にも対応できるのが油粘土のメリットと言えます。最後にphotoshopのコピースタンプツールで固定針やゴミなどを消去すれば空中に浮いた標本写真は出来上がりです。

照明に関しましては、フィルムを使っていた頃はphoto reflector lamp (フラッドランプ500w)2灯を光源に使っていましたが、小型の軟質菌は熱で萎れやすいのが欠点でした。色温度を合わせればデジタルカメラは光源を選ばないので、今は室内の蛍光灯と銀レフのみで撮影しています。ちなみに先頭写真のフチドリタマゴタケは室内の蛍光灯を光源にしています。





Re: 標本撮影法   種山 - 2011/08/01(Mon) 22:06 No.2164

高橋様

コメントありがとうございました。油粘土のアイデア、早速取り入れたいと思います。また偽根のついた種の撮影を一度もした事が無いので、大いに参考になりました。皆で自身の方法を公開し、皆でレベルアップしていける事は素晴らしい事だと思います。


前々スレッドでコメントいただいたトクさんとは個人的に連絡をとりあいました。良い写真が撮れた際にはぜひここに投稿して頂ければと思います。分からないきのこの事など、みなさんからアドバイスいただけると思います。




Re: 標本撮影法   nivalis - 2011/08/02(Tue) 14:22 No.2165

う〜〜〜っ、あまりの見事さに手も足も出ない!
ではなく「宙に浮く標本写真」手を出して見たくなりました。
これだけカラクリを公開してくださったのですから
やってみにゃ損!です。
高橋さん、種山さん、ありがとうございます。
ところで
高橋さんの写真にバックで使用されているのは、花嫁さんとか記念写真とか写真屋さんが使うバック(紙?)のようにも見えるのですが、何をお使いですか?

お尋ねしても、すぐには出来そうにないのですが
フォーレが終わってからじっくり取り掛かってみたいと思います。




Re: 標本撮影法   har.高橋 - 2011/08/02(Tue) 22:17 No.2166   HomePage

>高橋さんの写真にバックで使用されているのは、花嫁さんとか記念写真とか写真屋さんが使うバック(紙?)のようにも見えるのですが、何をお使いですか?

私はスタジオ撮影用のグラデーションペーパーと布製の背景紙を使い分けています。大型のきのこ、特に偽根のついたオオシロアリタケ等を写すとき以外はグラデーションペーパーはあまり使用しません。
またphoto reflector lampを使用する場合はディフューザーは用いず、光の柔らかいフラッドランプ2灯と銀レフを組み合わせて光を拡散させています。

スタジオ撮影といってもそれほど大がかりなセットは必要ありません。室内の明かりを光源にすれば、銀レフ、背景紙、油粘土と爪楊枝だけで簡単に撮影できます。ぜひ一度お試しください。




Re: 標本撮影法   種山 - 2011/08/02(Tue) 23:23 No.2167

油粘土法を早速実践しました。かさ径20cm以上の大型菌(しかも束生してる)を立てて撮影することができました。串がちょっと見えてますが・・・ 「一本剣山」のみでは不可能だったでしょう。

ところでホームの写真が新しくなってますね。>nivalisさん
きのこの質感、葉っぱのテカリ具合から、照明はほぼ真上からディフューザーを使っているとお見受けしましたがいかがでしょう。背景のこけは合成?光の方向を見れば、すべて並べて撮影したようにも見えます。そうであれば、かなり良い線をいってますね。




Re: 標本撮影法   nivalis - 2011/08/04(Thu) 23:21 No.2168

har.高橋 様

>スタジオ撮影用のグラデーションペーパーと布製の背景紙を使い分けています。

ありがとうございます。
私の場合、技術(腕)も足りませんが背景・照明に気配りが欠けていたなぁと思わされています。でも、今シーズン中には絶対試してみますから、そのときは「おっ、やってるな」と見てくださいね。

種山 様

>照明はほぼ真上からディフューザーを使っているとお見受けしましたがいかがでしょう。背景のこけは合成?

(ーー;;;、実は何もしちょりませんです。全くの自然光で、画像に手を加えたのは縮小とトリミング、コントラストを少々だけです。
 フォーレの受付終了が間近で、何か別の画像を掲載しなくっちゃと過去の写真を見ていて、何というきのこかも分からないのですが、何となく宙に浮いた感じがしないでもない・・・と言う理由で、あの画像を選びました。
 合成も、もう少し手慣れなくっちゃ(練習要)です・・・。合成と言えば、いつだったかCMZで感激ぃーっと思ったのもつかの間、どんな使い方だったっけと忘れてる有様です(_"_);;。




Re: 標本撮影法   イグチ 潔 - 2011/08/05(Fri) 01:35 No.2169

 かつて、銀塩カメラを使っていたころは、白紙の上に無反射ガラスを置き、その上にきのこを並べて撮影していました(懐)。

 光源は、曇天時の自然光で撮影していましたが、やはり照明ムラが出てしまうんですね.「KinokoLabo」のギャラリーに挙げてある標本写真は、大部分がこの方法で撮影したものです(汗)。

 きのこの配置には、油粘土・練り消しゴム・画鋲などを適宜に使い分けていましたっけ。

 昨今は、黒い布の上にきのこを並べて撮影し、後で切り抜く「O」氏方式で手抜きをしてますが…^^;





観察会。  投稿者: レオピー 投稿日:2011/07/24(Sun) 23:09 No.2155

皆さんご無沙汰しておりました。
二ヴァリスさん今日はいろいろと教えて頂きありがとうございます。

今日、北海道フォーレ採取会場の一つの場所で観察会が行われ、

きのこを見つけるに苦労するかと思いきや、30〜40種位のきのこが出てきて驚きました。


その中で、自分の気になったきのこをアップします。

1枚目 Amanita sp (多分 ヒメテングタケ青木図版より)
2枚目 バライロウラベニイロガワリ ついにお目にかかれました
3枚目 キイロスッポンタケ 今度は生えてる写真を撮りたいですね

本番の北海道フォーレでどんなきのこに会えるかとても楽しみです。(まだ、申込みしてないや汗、汗(^_^;))





Re: 観察会。   nivalis - 2011/07/25(Mon) 06:18 No.2157

昨日はお疲れ様でした。

1枚目の写真のきのこは、数年前富良野で見つけて以来、ずっと何だろうと思ってきたきのこですが、昨日の同定現場で「クロコタマゴテングタケ」と同定されそうになって、違うと否定しました。

でも・・・私、クロコタマゴテングタケというのを知らないんですよね。
これは、おしゃべりボードで「クロコタマゴテングタケ」って
どんなきのこですか?と尋ねてみようかなぁ、と思っていました。
どなたか、クロコタマゴテングタケの写真を撮っていましたら
ぜひ、見せてくださーい!

>その中で、自分の気になったきのこをアップします。

きのこの出がヒジョーに悪い中
かねてから出会いたいと思っていたキノコに出会えて良かったですね。




Re: 観察会。   種山 - 2011/07/25(Mon) 22:42 No.2162

バライロ、いいですねえ。長野では昨年沢山発生しましたが、今年はほとんど見かけません。北海道フォーレでの標的は、例の真っ赤なイグチです。





日の丸タマゴタケ?  投稿者: 種山 投稿日:2011/07/21(Thu) 20:32 No.2152

なんか、面白そうなタマゴタケが採れました。傘は中心部のみが赤く、周辺は淡い黄色。日の丸っぽい。柄には段だら模様が全く無く、ひだは、淡い黄色で、普通のタマゴタケはもっと黄色いはずですね。

発生環境は、アカマツ、コナラ、クリなどが混生する雑木林で標高1000程度です。

結構おもしろいと思うのですが、さて、皆さんの見解はどんなでしょう?





Re: 日の丸タマゴタケ?   nivalis - 2011/07/22(Fri) 23:32 No.2153

とっても綺麗なきのこですねぇ。
一枚目の写真は、宇宙に浮いているような感じで
感嘆しました。かさ表面も柄もヒダも流石ですね!

さて
何だろうとAmanitaを一寸検索したりして
Amanita arkansanaかもと思いましたが、
いやキタマゴタケの方に似ているか・・・とか
やっぱどれとも違うかぁ〜〜〜っと、ホントなやましいばかりのきのこですね。
何なのでしょ?




Re: 日の丸タマゴタケ?   種山 - 2011/07/24(Sun) 19:45 No.2154

>宇宙に浮いているような感じ

まさにその通り!宙に浮いているのです。近々、サイトにて種明かしの予定。

日本産菌根菌の不明種は、ほとんどが新種なのではないかと思うようになりました。さらには、既知種であっても実は誤同定で実は新種というケースも沢山あるのではないかとも思っています。

この「日の丸タマゴタケ」も、しかるべき筋に標本を謹呈しますので、どんな結果が出るのか楽しみです。




Re: 日の丸タマゴタケ?   nivalis - 2011/07/25(Mon) 06:07 No.2156

>既知種であっても実は誤同定で実は新種というケースも沢山あるのではないか

そうかもしれませんね。
「似ている」というのはクセモノで環境の変化などの個体差の範囲か?と、既知種に押し込めてしまっているケースも多々あるような気がします。

>近々、サイトにて種明かしの予定。

バックの黒は、紙なのか布なのか、それも教えてくださいね〜。
9月のフォーレで、種山さんの標本写真の取り方の現場も
参加される皆さんにとっては勉強の場になると思います。
私もジックリ見させてもらおうと思っています。
ヨロシクです。




Re: 日の丸タマゴタケ?   イグチ 潔 - 2011/07/25(Mon) 21:07 No.2159

 関東地方はカラカラで,地上生のきのこはほとんど皆無です.昨日は茨城県南部の低地林を調査してまいりましたが,ハチタケ・アケボノオシロイタケ・センベイタケ・ザラツキトマヤタケなどが僅かに見出されただけに終わり,お目当てのきのこは採集できませんでした (−へ−;)


  Nivalisさまが指摘された A. arkansana Rosen は,種形容名が示すように北米のアーカンサス産の標本に基づいて記載された種ですが,記載によれば「つばは白色」であるとされており,多少の疑問を感じます.

 パキスタン産の A. pakistanicaもかさの中央部が帯オレンジ褐色を呈し,周縁部に向かってクリーム色となるとされていますが,その原記載によれば「ひだが白色ないしかすかにピンク色を帯びる」と記述されていますので,種山さんの標本とはやや趣を異にするもののように思えます.
 ちなみに,この菌のタイプ標本は海抜2400mほどのモミ属の林で採集されたものだそうです.種山さんの地元あたりで,今後発見される可能性があるかもしれません.

 Amanita pakistanicaの原記載は,http://pluto.njcc.com/~ret/amanita/species/PAKIST01.PDFにて閲覧できるはずです.

 大変残念なのですが,北海道は参加できません.フォーレでは多数のきのこが発生しているようにお祈りしております m(_)m




Re: 日の丸タマゴタケ?   トク - 2011/07/25(Mon) 21:59 No.2160

初めまして、キノコに興味がありますが、皆さんのように詳しくないので、
いつも見ているだけです。
日の丸タマゴタケ?
ものすごくきれいな写真ですね。
どうやって撮影されたのか非常に興味があります。
種山さんのサイトのアドレスを教えていただきたいのですが
よろしくお願いします。




Re: 日の丸タマゴタケ?   種山 - 2011/07/25(Mon) 22:28 No.2161

nivalisさん、イグチさんコメントありがとうございます。
しかるべき筋の方の予想ではA.hemibaphaの変異かもしれないということですが、標本の検討後に明らかになる予定です。

トクさん
初めまして。私のサイトは「牛肝菌研究所」http://w1.avis.ne.jp/~boletus/です。この写真の撮影法につきましては近日中に掲載する予定です。





東北にも発生しますか  投稿者: konpas 投稿日:2011/06/21(Tue) 16:26 No.2147

福島県の山を登山中に見つけました。
肉眼的形態ではヒロハシデチチタケと思いますが,原色日本新菌類図鑑,北陸のきのこ図鑑では千葉県の他関東以西での発生が記載されています。
東北地方でも発生するのでしょうか。よろしくお願いします。

杉植林,アカマツ,コナラ等広葉樹の混生林で,下草はあまり生えていない登山道に散生していた。
子実体全体の高さは5〜8センチ。

傘及び乳液
直径3〜5p,高さ2p。  まんじゅう形から平らに開き中央部窪む。縁部は初め内側に巻く。
数個の暗色の環紋。中央部は暗灰褐色〜帯褐灰色。肉はほとんど白色だが表面下は傘表面色。
白色で変色性無く極めて辛い。30分ほどで弾力性のある塊になる。

ひだ
直生〜わずかに垂生。幅3〜6o。疎〜やや疎。一部叉状分岐あり。淡黄土色で柄近くの傘裏でわずかに帯淡淡朱橙色

ひだ
3〜6p×8o前後。上下同径で基部多少根状に細まる。色は淡朱橙色で濃色のクレーターあり。





Re: 東北にも発生しますか   イグチ 潔 - 2011/06/23(Thu) 00:30 No.2148

 三重県の調査から帰ってまいりました.大物はナカグロモリノカサとスジウチワタケモドキとホウキタケぐらいでしたが.



  >杉植林・アカマツ・コナラなど広葉樹…

 チチタケ属のきのこはほぼすべてが外生菌根を形成します.スギ(生物の「種」としての表記は「杉」でなく「スギ」としなくてはいけません.「赤松」あるいは「楢」と表記しないのと同様に)は外生菌根を形成しない樹種ですので、チチタケ属の特徴を文字で表現する上では、スギの有無を挙げることは無意味です.

 一方、保育社「原色日本新菌類図鑑U」によれば、ヒロハシデチチタケの発生環境は「林内のシデ属の樹下に発生する」とされています.
 ここでは 周囲にスギが生えていたかどうかでなく、シデ属の樹種があったか否かをぜひ記述していただかないと、ヒロハシデチチタケであるかどうかは判りません.
 日本には、シデ属の樹木としては5種(クマシデ・アカシデ・イヌシデ・サワシバ・イワシデ)が知られており、アカシデ・サワシバは北海道以南に、イヌシデ・クマシデは本州以南(北海道にはない)に分布しています(残るイワシデは中国地方以西にみられるとされています).
 福島県下にもシデ属は4種分布しており、ヒロハシデチチタケも福島県で採集される可能性はあるわけです.


   >色は淡朱橙色で〜

 「淡朱橙色」といえば「色」の一種以外のなにものでもないのですから、「色は〜」というのは余計な語句です.



   >濃色のクレーターあり

 ウソ言っちゃだめです(苦笑) 用語をきちんと理解しましょう!

 写真でみても「クレーター」などはありません.虫の食害痕とおぼしき楕円形の浅いくぼみなら、一番左の写真で確認できますが.

 「原色日本新菌類図鑑U」の第90図に挙げられた、キカラハツモドキやヌメリアカチチタケの柄の部分に表現されているのが「クレーター状のくぼみ」です.


 最後に.
 スレッド No.2012において「ピントぼけにならない記載を作る上での、重要な着眼点」を説明する際、ベニタケ属・チチタケ属を例に挙げて、観察しなくてはならないポイントを列記しました.

 今回の Konpas さまの観察文では、上で指摘した「発生地の周囲の樹種」の観察が抜けているのと同時に、「かさの表面の粘性はあったのかなかったのか」、「かさに粘性があった場合、非常に強かったのか、それほどでもなかったのか」を見落とされていますね.

 ヒロハシデチチタケであるかどうかを検討する上では、かさの周縁部に毛があったかどうかや、肉に特殊なにおいがあったかどうかを調べる必要はないので、この二点については、うっかり観察を怠っても種名の判断に影響は与えませんが、シデ属の樹木が子実体の発生地付近に生育していたかどうか、あるいはかさに粘性があったかどうか、を述べていただかなければ、「絶対にヒロハシデチチタケではない!、とは断定できない」という程度の消極的肯定以上のことはできません.

 また次の機会に、チチタケ属の不明種を採集され、「その名前を知りたい」と思われたおりには、樹種の確認・かさや柄の粘性の有無の確認を忘れないようにしてください.
 また、アカモミタケ・キカラハツタケなどを採集されたおりには、ぜひとも「柄の表面の、クレーター状の浅いくぼみ」をよく観察しておくことをお勧めいたします ^^b




Re: 東北にも発生しますか   konpas - 2011/06/23(Thu) 20:25 No.2149

イグチ 潔 様 こんにちは。
いつも貴重なご意見ありがとうございます。

>「かさの表面の粘性はあったのかなかったのか」、「かさに粘性があった場合、非常に強かったのか、それほどでもなかったのか」を見落とされていますね.

傘の粘性ついても確認しました。うっかり書き込みを忘れてしまいました。
傘の表面は湿時にエノキタケのような強い粘性がありました。また,柄も同様に粘性がありました。(柄については原色日本新菌類図鑑に記載がないので,記述不要?)

樹木についての私の知識はほとんど皆無に近く,周囲を見ただけで直ちに樹種が分かることができません。この子実体を採集したときに,周囲10m範囲位の所を見渡しました。帰宅後に図鑑で調べたら,シデ属の樹下に発生と記されているので,採集時を思い返しましたが,果穂がぶら下がっている樹木の記憶はありませんでした。実は数日前にも登山に行き,大きな果穂がぶら下がっている木が印象に残り,帰宅後に調べたら「サワシバ」であることが分かりました。
そのことがあったので,子実体発生場所に大きな果穂がぶら下がった木があれば,印象に残っていたと思うのですが。

>ウソ言っちゃだめです(苦笑) 用語をきちんと理解しましょう!
>写真でみても「クレーター」などはありません.虫の食害痕とおぼしき楕円形の浅いくぼみなら、一番左の写真で確認できますが.

クレーターではなく虫の食害痕とおぼしきものなのですね。
故意に嘘を書いたわけではないのですが,少し弁解させていただきますと,私はきのこについての経験は極わずかです。私の周囲にきのこに見識ある人を存じ上げず,図鑑などを頼りにきのこを確認しています。
濃色のクレーターについては,「北陸のきのこ図鑑」に「柄には濃色のクレーターが散在する」と記されていましたので,子実体の柄を確認したところ,画像のようなクレーター状のものが見られたので,これが「濃色のクレーター」かと思い込んでしまい「濃色のクレーターあり」と間違いを記してしまいました。
経験不足とは言え,間違いを投稿してしまいましたが,ご指摘については大変参考になりました。

最後に,イグチ 潔様,他の皆様に,改めて教えていただきたいのですが,「ヒロハシデチチタケは東北地方でも発生の確認がされているのでしょうか。」
もし,まだ発生が確認されていないのであれば,今一度発生場所に足を運んで,シデ属の樹木があるか確認したいと思っています。
ご教示よろしくお願いします。





Re: 東北にも発生しますか   イグチ 潔 - 2011/06/23(Thu) 23:49 No.2150

   Konpas さま:

 

   >柄も同様に粘性がありました

 え!? かさから粘液が垂れ落ちた結果ではないですか? 真の意味で柄の表面に粘液層が認められたとすれば、チチタケ属の菌としては異色の存在ですが.
本郷次雄博士による、ヒロハシデチチタケの原記載には「柄は乾性」となっています.

   >果穂がぶら下がった木

 花(および花序)や果実(果穂)などは、その出現が特定の時期に偏りやすいので、野外での樹木の識別にいちばん役立つ形質は「樹皮の特徴」、ついで「葉の性質」です.
 福島県近辺できのこを調べるのなら、広葉樹としてはブナ・クリ・ミズナラ・コナラ・マテバシイ・スダジイ・カンバ属(シラカンバ・ダケカンバ・ミズメ・ウダイカンバ・オノオレカンバ・ネコシデ)・シデ属(=クマシデ属)・ハンノキ属・ヤナギ属などを、ぜひ覚えておく必要があります.
 できれば、エノキ・ミズキおよびクマノミズキ・ヤブツバキ・サワグルミ・カツラ・アキニレ・ハルニレ・イタヤカエデ・ウリハダカエデ・サルナシなどもおぼえておけば、なおさら結構です.
 エノキ以下の樹木は、通常は外生菌根は形成しませんが、枯れ幹や枯れ葉からは、特徴的なきのこがしばしば発生します.

 針葉樹の「必須科目」は、スギ・ヒノキ・アスナロ・サワラ・カヤ・イヌガヤ・アカマツ・クロマツ・ヒメコマツ・カラマツ・モミ・ウラジロモミ・シラビソ・ツガ・コメツガなどが挙げられます.

 いすれにしても、できれば倒木や切り株・落ち葉・落果などでも見分けられるように、ぜひ訓練なさってください.植物園や公園などで、樹につけられた名札を頼りに勉強するのも効果的です.


   >「北陸のきのこ図鑑」に ......

 いかなる図鑑でも、誤りはつきものです(特にきのこ類については、分類も生体も分布も、日進月歩で知見が追加・訂正されていますので).

 「北陸のきのこ図鑑」でも、ヒロハシデチチタケの描画図のうち、右端のものでは柄は平滑です.私は、池田氏も、konpas さまと同様の誤りをうっかり記載文に加えてしまったのではないかと疑っています.
 少なくとも、典型的なヒロハシデチチタケにおいては、柄は平滑で粘性はありません.


   >故意に嘘を書いたわけではないのですが ......

 Konpas さまの文章を拝見すると、「教えを乞う先達がいない状況下でも、けんめいに努力している」のは充分に察することができます.

 逆に、日常的に私が指導している「きのこ愛好者」のうちの一部の方に対しては、「少しは konpas さんのことを見習って勉強してよぉ ......」と愚痴りたくなったりもします^^;
 くじけないで、実地での勉強を継続していただけますように♪


 なお、私の手元には、福島県川内村で採集したヒロハシデチチタケの標本が保存されてあります.ご参考まで.




Re: 東北にも発生しますか   konpas - 2011/06/24(Fri) 09:25 No.2151

さらなる詳細なご意見とご回答ありがとうございます。
 福島県でも採集されているのですねぇ。今年は川内村の採集会に参加したいと思っていたのですが,無理のようですね。

柄の粘性についてですが,
 採集時は傘も柄も乾いていました。登山途中だったので,入れ物がなくビニル袋に入れ持ち歩きました。
 帰宅後にビニル袋から取り出し確認したときには,傘からは粘液が垂れ落ちる様な状態ではありませんでしたが,指先がくっつくような粘性がありました。
 その後,紙を敷いた上に子実体3本を寝かせ,一晩ベランダにおいて次の日の朝に確認したら,傘も柄もエノキタケのような粘性がありました。しかし,ナメコのような粘質物で覆われているような状態ではありませんでした。
 ただ,ビニル袋に入れて持ち帰ったこと,一晩外部に放置しておいたことなど確認上問題があり,粘液が垂れ落ちた結果であることも否定できません。
今後は持ち帰り方に工夫をしなければと思っています。

あと,乳液ですが,出てから30分ほどで弾力のある固まりになりました。この状態になるのはよくあることでしょうか。




Re: 東北にも発生しますか   イグチ 潔 - 2011/07/25(Mon) 20:47 No.2158

   >乳液ですが,出てから30分ほどで弾力のある固まりになりました。

 チチタケ属の「乳液(ラテックス)」は非架橋型のゴム質や有機酸を含み,基本的には,空気に触れるとゴム状に固化します.

 この性質は,結果的に,昆虫その他によって子実体が食害された時の防御に役立っているのではないかと推定されています(乳液は,菌糸生長や子実体形成の結果として生産された二次代謝物質を主成分としており,子実体の食害防御のためにわざわざ生産されるものではない−いわば廃棄物の二次利用である−ようです).
 最近では,乳液の成分の違いによるチチタケ属の分類なども行われています.

 蛇足ながら、チシオタケなどの子実体が傷つけられたおりに分泌する液体は,ゴム質や天然樹脂を含んでいないため,「乳液(ラテックス)」とは区別して「ジュース」と記載されています.この邦訳語としては,「液汁」とか「分泌液」などを当てるのがよいのではないかと考えています.





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